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※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。
〈File12:一歩踏み出すための半歩〉
「え、あ、井岡はオレですけど……なにか?」
私は慌てて名刺を出して、井岡さんに差し出す。
「申し遅れました。私は林田探偵事務所で調査員をやっている佐伯といいます。井岡さんに大事なお話があります。お時間いただけないでしょうか。少しでいいんです」
井岡さんは名刺と私を見比べて、やや間をおいてから、慎重に頷いてくれた。
急にいなくなった私を探している朝比奈を手招き、通行の妨げにならないよう全員で壁際に寄る。
ちらりと朝比奈の様子を窺うと、黙って頷いてくれた。
朝比奈の目から見ても、動画に映ってた園田さんの恩人と体格がよく似てるってことだ。
それでも一応、と慎重に言葉を選ぶ。
「先月、春日原駅で起きたことを覚えていますか?」
「先月……も*************
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