君の背骨に棲みたい

※この物語はフィクションです。

実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。

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〈File13：浮気調査〉

『――続いてのニュースです』

探偵の仕事は依頼人の要望に応えて終わりじゃない。

依頼をこなすには、人件費以外にもなにかと経費が嵩（かさ）みがちだった。

尾行中の対象が突然タクシーを拾ったらタクシーで追うし、不倫旅行中の写真を撮るための往復交通費や、ガソリン代、場合によっては宿泊代もかかる。

もちろん必要経費と嘯（うそぶ）いて贅沢はしないけど、きちんと請求しないと大変な額になってしまうこともしばしばだった。

『××市でまた火災です。今回も人気のない場所で突如火の手が上がり、またその規模の大きさから、警察は一連の連続放火魔の仕業とみて――』

ニュースに耳を傾けながら経費と睨めっこをしていると、領収書の束の上にビニール袋が置かれた。

パン屋のスピカ、＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

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