この作品はいかがでしたか?
49
この作品はいかがでしたか?
49
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
森を抜けると、「WELCOME TO SNOWFUL」と書かれた看板の掲げられた街についた。
どうやらここは、スノーフルという街らしい。
「メタトンだ!」
「サインちょうだい!」
「握手して!」
メタトンを見つけた街の住民達が、メタトンの周りに集まった。
「やれやれ、人気者は大変だな」
メタトンはそう言いながらも、ファンにサインしたり握手をしたりした。
「すごい人気だね…」
「だってボクは、この地底で1番のスターだからね!」
メタトンは一通りファンサービスを終えた後、裏路地に入った。さらに奥に進むと、川の渡し守がいた。
「ホットランドまで、連れて行ってくれないか?」
メタトンが言うと、渡し守は頷いた。
「ありがとう。一緒にボートに乗ろう」
「うん」
「危ないから、ボクの手を握って」
うなづきながらメタトンの手を握る。メタトンがあまりにも自然に誘うものだから、つい握ってしまった。赤くなった頬を隠しながらボートに乗った。
私がボートに乗り終えると、渡し守は歌いながらボートを漕いだ。
「タリラリラ〜♪」
その歌を聞いてメタトンは、
「ボクだって、歌には自信があるよ。ほら!」
渡し守に負けじと歌い出した。
ニンゲンとモンスターの悲しい恋を歌った曲だ。ちょっと物騒な歌詞はあるけれど。