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???「ストーカー?」???「うん。そうなの。」
ここは、橙の家。「紫雲雨花」はここで静養している。それを手伝っているのが「海音」だ。
海音「あっ!ていうか橙と桃時から聴いたよ?昨日私が家を留守にしてる間に、外出したって!そんなことしちゃダメでしょ!」
雨花「あぁやっぱりバレてたんだ……あの二人も何で言うのやら……」
海音「そんなの心配してるからに決まってるじゃん!勝手にふらふらどこかに行かないでよ!」
雨花「すみません……まぁこの話は置いておいて……ストーカーって大丈夫なの?」
海音「露骨に話を逸らした……もう……まぁ良いや。何か瑠璃兄に言われたんだよね。「なんかお前から妖怪の気配がする」って!」
雨花「妖怪?……あっ」
海音「何どうかしたの?」
ピンポーン
海音「あれ誰だろ。宅配だったら今日は来ないって橙が言ってたし……って!」
海音が気づいた時にはもう雨花は玄関に降りていた。
ピンポーン
海音「あっはーい、いm」
雨花「日頃の怨みじゃぁぁぁぁ!!!!」
ガゴォォォォン!!!!
海音「な、何!?」
急いで玄関に降りると、扉が外れていて、どうやら雨花が蹴り破ったようだった。そして、ドアを突き破っているのは……
???「よっ!久しぶりだな!あ・め・か!!」
雨花「……っち……海音ちゃんにまで付きまとってくるのやめてもらえる?」
「「化茶」」
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海音「ど、どうぞ……」
海音は、茶を置く。
化茶「なぁ雨花……」
「「何でドア突き破った状態で話さなきゃいけないんだ?」」
雨花「化茶をこの家に入れたら橙ちゃんに怒られるし。」
化茶「いやお前がドアを破壊したことの方が怒られると想うけど……?」
雨花「大丈夫。全部あんたのせいにするから。」
化茶「そ、そんな!あいつの怒り方にはもううんざりだ!!!!勘弁してくれよ〜!」
海音「あの、この人……いや……この妖怪って誰?」
雨花「化茶、猫又、カス、以上。」
化茶「何だよ〜それ〜!もっと例えば「愛するご主人様」とか「マイスイートダーリン」とかあるだろ?」
雨花「ね?カスでしょ?」
海音「は、はぁ……」
雨花「それで何で海音ちゃんの跡を付けたの?」
化茶「だってお前冥府にも家にもいないし、そしたらやたら雨花の匂いがする奴がいて、それがこいつだったんだよ。だから尾行した。」
雨花「ていうかしれっとわたしの家に行ったって言ってるけど、まさか入ってないよね?」
化茶「本当は入りたかったけど、強力な神通力の結界が張ってあって無理だったんだよ〜ちえっ」
雨花「張ってて良かった……はぁ……」
「…………で」と雨花は話を変える。
雨花「何の目的で来たの?」
化茶「今度こそお前を頂く!」
雨花「…………頂いてどうする……」
化茶「そりゃあお前。アタイ抜きじゃいられない体に……くっくくく……」
雨花「何言ってんだこいつ」
化茶「お前のその体の怪我!今ならお前に力で勝てるかもしれないからなぁ!いざ尋常に……ってあれ……」
化茶はドアに貫通しているため、そこから抜け出そうとしているが、中々できない。
化茶「何でこんなちゃっちいドア抜け出せないんだっ!」
「ふぅぅん!ふぅぅん!」と力を出しても抜け出せない。
雨花「ふっふっふっ……わたしがあんたのこんな姿をみたいがために感情のままドアを破壊したと思う?」
化茶「な、何?」
海音「いやさっき想いっきり「日頃の怨みじゃぁぁぁぁ!!!!」って言ってなかった?」
雨花「このマンションはそんじょそこらのマンションじゃないの。この建物は神様が作ったマンションなの。つまり……」
化茶「神通力が使われている……?!」
雨花「そ。神通力が妖術に効かないように、妖術は神通力にも効かない。だからあんたの使う妖術は使えないの!いい気味。ぬほほほほほほほ!!!!」
化茶「クッソ!!!!」
???「その話は本当ですか?」
雨花・化茶・海音「!」
雨花たちの前にいるのは今にも堪忍袋の緒が切れそうなほど怒っている橙だった。
化茶「そ、そのぉ、これには訳が!」
雨花「ひぃっ!あの橙様。お心をお鎮め下さい……ね?」
海音「ごくり」
橙「あなたたちは……一体何をやってるんですか!?!?今すぐそこに直れ!!!!」
雨花・化茶「はい!!!!」
そこから先は、雨花は怪我をしているのにも関わらず、ドアを蹴り破ることをしたこと。化茶は、雨花にしつこく迫っていること。それを四時間、橙に正座させられこっぴどく怒られたのであった。
橙「全くどうしてみんな私の家を壊すんですか……全くもう……」
海音「でも橙のために化茶を家に入れないようにしようとしたって言う理由もあるんだよ。だからあんまり責めないであげて欲しい」
橙「まぁ久しぶりにちょいワルな雨花さんがみられたので良かったですけどね……うふふ」
橙はふふっと微笑む。
橙「じゃあ雨花さんにドアは直して貰いましたし、雨花さんの包帯とガーゼ変えなきゃですね!」
海音「うん!」
こうして、二人は雨花の元に戻っていった。