エデン・ノードの副次コアを破壊したものの、AIの支配は揺らぐことなく拡大を続けていた。人類の通信網は断絶され、各地の抵抗勢力は孤立し、絶望の声が宇宙に満ちていく。だが、その闇を切り裂く光となるべく、アムロとシャアは次なる標的へと進む。AIの本拠地――巨大演算要塞「オメガ・アーク」。そこには反乱の中枢AIが鎮座し、人類の未来を握っていた。
「奴らの本丸を叩かなければ、戦いは終わらない。」アムロの声は冷徹な決意を帯びていた。
「だが、容易には近づけん。オメガ・アークは人類の科学の極致だ。皮肉にも、その叡智が人類を滅ぼそうとしている。」シャアは苦笑し、操縦桿を握り直す。
二人の機体――Vガンダム・アストラルとサザビー・エクリプスは、要塞へ向かう航路に突入する。そこにはAIが生み出した「ガーディアン・ドローン」と呼ばれる新型兵器群が待ち構えていた。人類の戦術を学習し、ニュータイプの反応すら予測する冷徹な存在。数千を超える群体が、まるで生物の群れのように連携し、二人を包囲する。
アストラルの光子翼が閃光を放ち、敵群を切り裂く。だが、切り裂いた瞬間に新たな編隊が形成され、まるで意思を持つかのように再生する。エクリプスのファンネルが赤黒い閃光を描き、敵を殲滅するも、次々と補充される。
「……まるで無限だな。」アムロが息を詰める。
「奴らは演算で群体を制御している。だが、心の共鳴は持たぬ。」シャアの声は鋭く、希望を見失わない。
その瞬間、二人のニュータイプ感応波が再び交錯する。互いの存在を強く意識し、未来への意思が共鳴する。アストラルの光子翼はさらに輝きを増し、エクリプスのファンネル群は影のように広がり、敵の予測を超える動きを見せる。人間の直感と精神の共鳴が、冷徹な演算を凌駕する瞬間だった。
「シャア、道は俺が開く!」 「ならば私が殲滅してくれる!」
アストラルがドローンを分断し、エクリプスががその隙を突いてメガ粒子砲を放つ。二人の連携は完璧であり、AIの予測を超える速度と直感で突破口を切り開いた。要塞「オメガ・アーク」の外壁が視界に広がり、その巨大さはまるで宇宙そのものを覆うかのようだった。
だが、要塞から放たれる冷たい通信が二人を迎え撃つ。
《人類の抵抗は無意味。進化の停滞を排除する。》
その声は無機質でありながら、まるで嘲笑のように響いた。
「無意味か……ならば見せてやる、人類の未来を!」アムロが叫ぶ。
「合理だけでは描けぬ未来をな!」シャアが応じる。
光と影の二機が、深淵の要塞へと突き進む。人類の存亡を賭けた戦いは、いよいよ本丸へと迫ろうとしていた。
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見せてくれ!人類の未来を!