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控室で待つこと1時間程で、俺と神橋君の迎えが来た。
その間、清純系((笑)ではない)アイドル風にイメチェンして戻ってきた露理葉さんに男3人が心奪われたり、
露理葉さんがエインセルを師匠呼びしていたり、エインセルと露理葉さんが、俺と自分たちの自撮り写真を撮って、
”私たちは、この男に売られた”等と言う恐ろしいキャッチコピーでSNS投稿を企てたのを全力で阻止したりと、何故か人生最大の危機があったりしたが、何とか無事に決勝戦を迎えた。
結局、神橋君の切り札の抜き出しは出来なかったので不安は残るが、まあ、ここまで来たらやれるだけの事をやってみるだけだ。
「お待たせいたしました!それではは○×県冒険者支援イベント本選決勝戦をこれから執り行います!
進行と実況は変わらず私、○×県庁冒険者支援課課長、役所 勤(ヤクドコロ ツトム) と解説は現役B級冒険者の雷 電次郎(イカヅチ デンジロウ)さんでお送りいたします!!」
「よろしくお願いいたします!!!」
ウワアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!
「いや~、初めての試みでどうなるかと思いましたが、見てください!この何とも大きな盛り上がり様!!!
いや~、苦労した甲斐がありました!」
「本当にお疲れ様です。初めてのイベントでここまで大きな問題が無かったんですよね?ホント大した物です!」
「ありがとうございます。しかし本当に何もなかったと言えるのはこの戦いが終わってから!!!
では間もなく試合開始となります。両名とも開始位置に移動願います!!!」
お馴染みの白線に移動する。神橋君も白線に着いた。
だが、違和感がある。違和感の元になっているのは、神橋君の背負っている十字架だ。
前の試合までは、カバーに包まれていたそれが、カバーの外された状態で持ち込まれている。
神橋君の持ち物の中で異彩を放っていたアレがやはり彼の切り札なのか。
予選動画ではただの鈍器・盾の扱いで、それで良いのか、聖職者……と思ったものだが。
見た目もごついし、モンスターの撲殺も出来ていたから重量も相当な物だろう。
開始と同時にあんな物を投げつけられたらたまった物ではない。
初手は慎重に回避重視か……?だがそれで召喚が遅れても
”パンッ”「それでは決勝戦、開始です!!」
いかん、出遅れたか!?
慌てて神橋君の様子を確認しようとしたが、次の瞬間、
”ガシャッ””パンッ”あれ?また合図!?変だな?何で視界が……頭…痛てぇ……
”パンッ””パンッ”
ビー!!!
あれ?終了の合図?終了ナンデ?オレハ、オレハマダナニモ……