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___________________________蘇side
「どうだ?落ち着いたか?」
俺がフィンランドにそう問うと、フィンランドは小さく頷き、反応を示した。
(本当に可愛い…)
色んな感情が表情に表れているフィンランド。
…その姿が世界の国々の中でもトップクラスに可愛いということを…、
本人は自覚すらしていないのだろう。
…特に泣いている時や怯えている時等のその表情は、非常に唆るのだ。
本当は今すぐにでも滅茶苦茶に乱してやりたいという衝動に駆られるが…、
其れを理性で抑えている。
…そんな事をすれば、フィンランドはまた俺達から離れて行くだろうから。
…フィンランド自身は言及していないが、暴力に対するトラウマの他にも、
まだ何かしらのトラウマはあるだろう。
例えば…、恋人を作る事が怖い、自分の尊厳を踏み躙られる様な行為を無理矢理される事が怖い等だろうか。
…それなら俺達親子がトラウマなんか忘れてしまう程沢山愛して、
俺達から離れない様にしてやればいい。
…俺達は本気でフィンランドの事を大切にできる。
え?さっきの衝動の件…?
…嗚呼。
フィンランドが俺達に沢山愛されて、完全に俺達への警戒心が緩み切ってから
その行為に及べば良いだろう?
「…フィンランド、腹減ってるか?」
「…まぁ…、ちょっとは…、」
「じゃあそろそろ飯にするか」
「…え、匿ってくれた上にご飯まで…?」
「…あれ、言ってなかったか?」
「今日からお前は此処に住むんだって。」
ロシアがそう言うと、絶望の深淵でも見たかの様な表情をして、
フィンランドはぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。
「…え?」
「……..」
「なん、で、」
「…だってほら、お前って此処から追い出されたら住む所もねぇだろ?」
(…まあ好きな奴を監視下に置いておきたいだけだが…。屹度、ロシアもそうだろう。)
「…そ、そうだよね…」
___________________________芬side
「今日からお前は此処に住むんだって。」
「…え?」
そう言われた途端、急に2国の事が恐怖の塊の様に見えて。
…【絶対に逃がさない】とでも言っているかの様なロシアの眼。
妙に気持ちの悪い沈黙の時間が生まれて、その沈黙は時計の針を止めているかの様で。
「なん、で、」
俺がそう訊くと、ソ連は言った。
「…だってほら、お前って此処から追い出されたら住む所もねぇだろ?」
「…そ、そうだよね…」
先程までの暗い様な濁った雰囲気が消えると、
ソ連の言葉からの安堵が押し寄せた。
“先程の言葉は厚意による物だったのだ”
“ただの俺の考えすぎだ”
そう自分に言い聞かせ、余計なことは考えない様にした。