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※ 「かふらたい」とは、ある生物の妖怪です。その生物とは――


「あ、ミミズだ、気持ち悪い」

ぐしゃ! っと躊躇なくミミズを踏みつぶした。すると隣にいた友人の真奈がぎょっとした様子で注意してきた。

「ちょ、ちょっと! 辞めなよ! そんなことしたら可哀想でしょ!」

「えー、でも気持ち悪くない?」

「だからって殺すことは無いじゃん!」

「じゃあどうすればいいの? 埋める? 焼く?」

「無視すればいいでしょ!」

はいはい、真奈ならそういうと思った。だけど私はね。

「あー、あたしはミミズが存在すること自体が許せないんだよね」

「なんで!?」

「だってさ、いるだけで気持ち悪いじゃん」

「そんなことしてたら罰があたるよ!」

罰だって。ミミズにそんな力あるわけないでしょ。

「いやいや、神様とか信じてないし」

「ミミズにも家族がいるんだよ!」

「家族も何も、ただのミミズじゃん」

「ミミズだって一生懸命生きてるんだよ!」

「何言ってんの? ただのミミズだよ?」

真奈は何を熱くなっているのか。私には理解できない。こんなの普通のことでしょ。

「もう! カンナなんて知らない!」

「あっ……」

真奈が怒って行ってしまった。今日は学校のオリエンテーリングで山に来ている。山の中をぐるぐる回るだけで、ただでさえつまらないのに、一人になってしまった。あ~あ、これもミミズのせいだ。全部ミミズが悪い。そう考えることにした。

「よしっ、この辺で休憩するか」

ちょうど良く広場ようなところに出た。木陰もあって涼しい。ここに座って一休みしようかな。そのあと真奈を追いかけよう。あるいは、真奈の方が迎えに来てくれるかもしれない。

「あれ……なんだこれ」

草むらの中に何かが落ちていた。よく見るとそれは……ミミズだった。それも一匹じゃない。十匹くらいはあるだろうか。うわぁ、キモいなぁ……。よく見たら他にもいっぱい落ちてた。これは多分、死んだミミズだろう。やっぱこいつらキモい。死んでても無理だわ。

その時、後ろから誰かが近づいてくる音が聞こえてきた。誰だろうと振り返るとそこには、登山者のような服装をした男性が二人、こちらに向かってきていた。

「お嬢ちゃん、ここで何してるんだい?」

「えっと、休んでます」

「そっか。じゃあおじさん達と一緒に行こうか」

「えっ、あの、どちら様ですか?」

「いいからおいで」

二人は私の腕を掴むと無理やり連れていこうとする。抵抗したが力が強すぎて振りほどけない。

「ちょっと離してください!」

「大丈夫だからついてこい」

「嫌です! 助けて!!」

助けを求めたが近くには誰もいないようだ。私は二人の男に引きずられていく。このままではまずい。どうにかしないと……。そうだ! 私は持っていたカバンの中からペットボトルを取り出し、中に入っているお茶を思いっきり男たちの顔にかけようとした。だが私がお茶をかけるより早く男がペットボトルを奪い取った。そしてそのまま地面に叩きつけたのだ。お茶の入ったペットボトルはぐしゃっと潰れてしまった。男はニヤッとした表情を浮かべながら言った。

「無駄なことを。まあいい、これでお前は何もできなくなったな」

「そんな……」

どうしよう。このままじゃ大変なことになる。なんとかしないと。なんとか……なんとか……!! そんなことを考えているうちに、どんどん山の奥の方に連れていかれた。こんなところ、とても人が来そうにない。

「ここらでいいか」

そういうと、一人が地面にビニールシートを広げ始めた。もう一人の男は懐からロープを取り出した。まさか……!

「やめて!」

「動くんじゃねえぞ!」

そういうと男たちは私の両手両足を縛ろうとした。私は必死に抵抗するが簡単に押さえつけられてしまう。

「お願いします! 許してください!」

「大人しくしろ!」

「きゃっ!」

ついに手足まで完全に拘束されてしまった。私はこれから何をされてしまうのだろうか。不安で仕方がない。すると男たちは私の服を脱がし始めた。

「やめて!」

「暴れるんじゃない!」

私は下着姿になってしまった。恥ずかしくて顔が真っ赤になるのを感じる。今すぐここから逃げ出したい。でも逃げられない。どうすることもできなかった。さらに男たちは荒々しく私の下着も引きちぎってしまった。私はとうとう生まれたままの姿にされてしまった。

「やだっ!」

「さてと、さっきはよくもやってくれたな」

「さっき?」

「忘れたとはいわせねぇぞ」

そういうと突然、男たちの耳や鼻、口の中から大量のミミズが出てきた。

「ひゃあああ!」

私は悲鳴をあげてしまった。(続く)

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