「はっ、はっ、……ッ、」
あれから、僕は夢中で走っていたなんで。
道もあまり見ず、ただ遠くに行くことだけを考えて。
今は、人に会う気分でもないし、ましてや人前で泣くなんて恥ずかしくてできない。だから誰もいない、どこか遠くで泣きたかったのだ。
「っ、なッ、でっ、」
「なんで、なのぉッ、……ぅ”っ、」
「あんなにっ、愛してるって言ってッ、!くれた、のにっ、!」
「いやだっ、…いやだよぉッ、!! 」
「わかれたくッ、ないよッ、……!」
「ひっくッ、ぅ”っ……、!」
「ばか、っ、界人くんのばかぁッ、!」
涙で顔がぐちゃぐちゃになって、とっても酷い顔になっても気にせずに、只々自分の感情をさらけ出していた。
「っ、あゆ!!!」
「ぅ、えッ、…… 」
「の、のぶさっ、……!」
「もう!!ほんとにどこ行くの!?」
「ご、ごめんなさっ、!!」
「、ほんとに、っ、心配だったんだよっ、……」
「っ、のぶさん、……」
迷惑を掛けてしまった罪悪感と、己の情けなさと、心配された嬉しさで、余計涙が溢れて止まらなくなってしまった。
ひたすらに泣き続けてる間、のぶさんは僕を抱き締めて頭を撫で続けてくれていた。
「……落ち着いた?」
「っ、はい。ありがとうございました……」
「うん、良かったよ。」
「それで、……その。」
__界人くんと、話してみます。
「……そっか、頑張ってね。」
「はいっ、」
「無理はしないでね、また何かあったら僕のところにすぐ来てね。 」
「っ、はい! 」
そこからすぐに、僕は家に走っていった。
__泣かせないって、幸せにするって言っておきながら約束は守れてないじゃん……、界人くんの嘘つき。
のぶさんが何か言っていた気もするが、僕には届かなかった。
「…、ただいま~」
「…おかえり、界人くん。」
「っ、村瀬さん?まだ起きて……」
「ねぇ、界人くん。」
__少し、お話しよっか。
「村瀬、さんっ……?話って……」
「ねぇ、界人くんっ、……」
「今日、どこにいた、?」
「きょ、うは、……友達と遊んでて…… 」
「じゃあ、これはなに……?」
「ッ、!?」
「どうして、女の人と一緒に居たの……?あんなに楽しそうにしてさっ、……」
「どう見ても、友達”以上”の関係しか見えないよっ、…?」
「ちがっ、……それはッ、!!」
「ッ、ちゃんとはっきり言ってよっ!!!」
「そんなに僕と過ごしてくのが嫌だったのっ、!?あんなに好きって、愛してるって言ってくれてたのにっ、!!!身体だって何回も重ねてさぁっ、!!!」
「ずっと、好きでいたのもッ、愛してたのもッ!!!僕だけだったんでしょ、っ、!?!?」
「そりゃ女の人と比べると胸だってないしっ、色気も可愛げもないよっ、でもッ、それでもッ!!界人くんにはかわいくみられたくて必死にお洒落だってしてたし、身だしなみに気をつけてたッ、!!」
「いやなら、言ってくれれば良かったんだよっ、……」
「ごめんっ、ごめんなさいっ、……僕のこんな我儘に付き合わせちゃってッ、……」
「……っ、僕たち、付き合わなかった方が良かったよねっ、……もう、」
__別れ、ようよっ、…
「ち、がうっ、……」
「……いやだ、ッ!」
「別れたくないッ、!!!」
「ッ、でも__ッ!?」
「勝手に決め付けんなよッ、!!!」
__俺は、あゆしか好きになれないし愛したくないのにッ、!!!
コメント
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うわ ー !!!!! あゆくんの泣いてる表現とてもすきです !!😭 なんでこんなに表現がうまいんだ 😭😭💘 うおお !!! うちの予想当たってるか !?!?!? あれ 、なんかこれたのしい( )競馬みたいやな ………