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の名前は、相田彩音といいます。

どこにでもいる普通の女子高生だと思っていましたが……どうやらそれは間違いだったようです。

だって――ある日突然、魔法みたいな力が使えるようになったんですから! 私がそのことに気づいたのは、今年の春のことです。

いつもどおり学校へ行こうとした通学路の途中で、私は急に立ち止まりました。

目の前には電信柱があって、そこには『止まれ』と書かれた標識がありました。

それを見た瞬間、「あーそういえば、一時停止してなかったなぁ」と思ったのです。

それからというもの、何か行動するたびに私の頭の中には声が流れ込んでくるようになりました。

『危ない!』とか、『うわっ!』とか、『えぇ!?』なんていう驚きの声とともに、バタンッ! という音を立てて目の前で倒れてしまわれたらどうでしょう? 心配になりますよね。

もしあなたが倒れたとしたら、周りの人はどんな反応をするでしょうか? 大丈夫ですか~? 救急車呼びましょうか? などと声をかけてくれるかもしれませんね。

しかし中には、こんな人がいるはずです……。

ちょっとドジだなぁ(笑)

と、倒れている人をバカにする人がいます。

また、まったく気にしない人もいたりします。

倒れた人に駆け寄る人がいるだろう。

助け起こそうとする人もいるかもしれない。

だがその人が倒れていることを、人は知らないのだ。

だから、あなただけは知っている。

あなたの目の前で倒れているのは、他の誰でもないあなた自身だということを。

「わたしたちは人間について語らなければならない」

これはニーチェの言葉だったと思う。

ぼくにとってこの言葉は、なかなか衝撃的なものとして記憶に残っている。

それはなぜかと言えば、「人間は語ることのできない存在だ」と言われているような気がしたからだ。

もちろんそういう意味で言ったわけではないことはわかっているのだが、それでもやはり、人間が語っている姿というのは想像しにくい。

たとえばもし誰かが、自分の人生について語っているところを見かけたとしたら……

きっととても不思議な気持ちになるに違いない。

なぜ自分が今ここに存在しているのか。

そもそも自分は本当に人間なのか? これは夢ではないのか? 自分は何か別の存在なのではないだろうか? そう考えるときがある。しかし、その考えが正しいか否かを判断する手段がない。ただ自分の直感だけが頼りだ。

自分に言い聞かせるように呟くのだ、「俺は俺以外の何者でもない!」と。

「お前さんは今どこにいる?」

男は目の前にいる人物に向かって声をかける。

ここは暗い部屋である。

「わからない……どこだろうね……」

目の前の人物からは弱々しい声で答えられた。

「ここに来た時の記憶はあるか?」

ないよ

天国はパソコンの中、虹空をみる日々

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