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助けられたルドはエンジンに連れられファストフード店に来ていた。
「てかお前名前は?」
「……ルド」
「ルド…か。良い名だ」
「お、おう…」
褒められ慣れていない事と”今更?” と言った感情が入り混じり変な感じの返事になってしまったがエンジンは気にせず話し続ける。
「今仲間を呼んでる。お前と同じ天界から来たやつだからもしかしたら顔見知りかもな」
「同じ天界人…!」
「ワリ。遅くなった」
「(!で、でっけぇ…!)……ん?」
振り返ると煙草を持った女性がいた。
ルドは驚きで目を見開いていたが女性の方はあまりピンときではいないようでハテナを浮かべていた
「か、母ちゃん…?母ちゃんだよな?!」
「…ルド?」
「やっぱり母ちゃんだ…!」
「え、何?お前ら知り合い?」
ルドはラムレザルに抱きつき、驚きあまり固まったままのラムレザルを交互に見て知り合いなのか尋ねるエンジン。
「知り合いも何もオレの母ちゃんだ!」
「え!?既婚者!!?息子!?」
「結婚してねぇし、血ぃ繋がってないわ。」
そう言うとラムレザルは椅子に腰を下ろし膝の上にルドを乗せた。
「ルドの両親とはダチでな。色々あって昔、一緒に暮らしてたんだよ」
「母ちゃんなんで生きてたの教えてくんなかったんだよ」
「へぇ。だから似てねぇのな」
「まぁな」
「母ちゃん聞いてんのかよ!!」
「聞いてる聞いてる」
「聞いてねぇ!!」
「数年見ない間に随分デカくなったなぁルド」
「オレの話を聞け!!!」
傍から見たら母親にかまちょをする息子の絵面。
「ラムと親子なら下界のことはラムから聞いた方が早そうだな」
「お前に頼んだ所でテキトーなこと言って終わりだからな」
「酷い言い様だな」
「間違ってねぇだろが」
「間違ってんのよ」
「間違ってねぇよ」
キッパリと言い捨てたラムレザルと何も言えず黙りこむエンジン。
「あ、なんか飲むか?」
「あそこの店のやつ。ワタシは少し席外すわ。ルド大人しくお留守番してろよ」
次にラムレザルが帰ってくるとルドはいなくなっており代わりに路地裏から聞き馴染んだ声が聞こえてきた。
路地裏を覗くとルドと自身の弟子(仮)が戦っているのを目にした。
面倒事は嫌いだがこのままにしておいたら上からグチグチ言われかねないので仕方ないので止めることに。
「はいはいストップストップ」
「ぎゃあ!!!?」
弟子(仮)の首根っこを掴みあげたラムレザル。
「!!」
「ごめんなぁルド。おいこらテメェ…誰の息子に向かって手ぇあげてんだ?」
「ラム…っ!離せや!!!!てか息子ってなんや!?」
「そのままの意味。無駄な抵抗はやめて大人しく…「うっさい!このクソバ…」
「あ”?」
「ひっ…」
路地裏に弟子(仮)の叫び声が響き渡った。
「で、そんな悲惨な顔に…と」
「………」
「こいつ誰?」
「ワタシの元教え子で弟子(自称)」
「自称ちゃうわ!ラムの弟子や!」
「いつまでたってもワタシから1本取れないくせにか?」
「ぐぬ…あ、明日や!明日1本取ったる!」
「あたし負けるに夕飯のメインディッシュ」
「同じく」
「それ賭けの意味ねぇだろ」