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「お前はさっきの!」
教室で彼女と少し離れた席に座っていたら、さっき倒した生徒が声をかけてきた。
「君の名前は?名前がわからない人間から『お前』とは呼ばれたくないな。」
「オンザウィル、座りなさい。」
なるほどオンザウィルか。公爵家。そして彼の父親の名前はあの手帳に名前が書いてあった。興味深い。彼を観察する必要は今後もありそうだ。
オンザウィルはしぶしぶ席に戻った。取り巻きが彼にはいるらしいが、その取り巻きについてアッシュに今後調べてもらう必要がありそうだ。
「アルヴィアン、何か問題が?」
「いいえ。いきなり会ったこともない人間から『お前』と呼ばれたことはなかったので。」
その会話で周りが少しざわついている。アルヴィアンという誰もが知る家名、引きこもり令息が数年ぶりに公共の場所で目撃されたという事実。おおよそそのあたりだろう。
「よろしい。では授業に入ろう。今日は魔力のコントロールを実践的に…」