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狗巻棘×一緒に任務


start















「棘、よろしくね」

「しゃけ!」


とある日の合同任務。同級生の棘は準1級呪術師だから単独任務が多くて、一緒に派遣されるのは久々だった。

伊地知さんが運転する黒い車の後部座席に2人で乗る。


「これ今日の任務の資料。廃校だって」

「高菜、すじこ?」

「変なこと言わないでよ〜!」


任務地までの行き道の車内で渡された資料を見せると、棘が『お化けとか出るかな?』なんて言ってきた。棘はそういう所があるから困る。

呪術師で呪霊は平気なのに幽霊は苦手な私。顔を顰めると棘は『こんぶ冗談』と笑ってきた。


「もう、真面目にやってよね?」

「しゃけ!」


もちろん、と大きく頷く棘を横目に、窓ガラス越しに少しづつ薄暗くなる山道に不安を感じた。




「帳を降ろします。ご武運を」


無事に廃校に着いて、伊地知さんが帳を降ろしたのを合図に校舎に入る。古びた木造の校内は湿っていて、気味が悪い。


「早く終わらせよ」

「明太子」


なんて話しながら廊下を進む。帳が降りたからかすぐに呪霊が湧いてきた。


「動くな」

「ザシュッ」


棘が呪言で止めて、私が短刀で攻撃して祓っていく。強い呪霊はいなさそうだけど数が多い。まあでも私達も伊達に呪術師やってないから、上手く連携して難なく祓い進んでいった。


「もう少しかな?」

「しゃけしゃけ」


1階2階と祓って、最後に3階を回る。

と、気配を感じて私が机の下を覗くと、すごい速さでねずみが飛び出してきた。


「わぁぁあ!!!」

「!?」


思わず叫んで教室を飛び出して、棘に助けを求める。


「すじこ!?」

「ね、ね、ねずみが…」

「おかかぁ…」


『ねずみか…』と安堵する棘に私も少しして正気を取り戻す。大丈夫、大丈夫…。


「つ、ツナマヨ、?」


すると棘が困惑したような声を上げる。ちょんちょんと肩を突つかれて、私は気付いた。

ねずみに驚いて勢い余って棘に抱き着いていたらしい。


「わ!?ご、ごめ、!」


咄嗟に私が離れようとすると、突然棘が私を抱き締めた。驚く暇もなく棘は私の両耳を両手で包んだ。


「爆ぜろ」


一拍遅れて私も背後の気配に気付いた。呪霊が襲いかかってくる寸前だったらしい。呪霊が灰になるまで私は棘の腕の中に閉じ込められていて、安全のためとは言え心臓が早鐘を打った。


「あ、ありがとう…」

「おかか?」

「う、うん、大丈夫」


『怪我は無い?』と心配してくれる棘に礼を言って、次こそ離れる。ちらりと盗み見した棘の顔は赤かった。


その直後帳が上がり、色々あったからか車内で2人して眠ってしまったのをパンダ達にからわかれる事を、私達はまだ知らない。

フォロワー様500人突破企画!!

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コメント

5

ユーザー

ほんとに好きすぎます💗 狗巻先輩かっこよすぎて尊死します(( どこまでも優しい狗巻先輩大好き⸜🫶🏻⸝‍ ありがとう!!!!!

ユーザー

狗巻先輩が夢主ちゃんの両耳を塞いだのは、呪言で傷つけないためです!分かりにくくてすみません💦

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