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一条が帰り、無二は小湊とテレビを見ていたのだが、小湊が突然荒い息をしだした。
「どうしたんですか、小湊さん」
「血…血が欲しい」
瞳が真っ赤になり、狂おしそうに無二のふとももに顔をのせる
そして無二の腰に腕をまわした
こうなるだろうことを無二は分かっていた
「ちょっと待ってください」
注射器を取り出し自分にさして自分の血をコップ満杯まで注いだ
小湊にあげるとガブ飲みした
「おいしいー、ありがと」
小湊が元気になった
無二はちょっとふらっとした
「無二、大丈夫?」
小湊が無二を支える
「はい」
ちょっと気分が悪い無二
「ありがとう、無二。こんなに血をくれて」
無二は抱き締められた
無二は血色が悪かったが頬が赤く染まる
小湊は無二を妖しい目で見ていた
「こんなに血を分けてくれたんだもん。もっとお礼してほしいよね」
「えっ」
無二は床に押し倒された
小湊が無二に馬乗りしてキスした
無二は別に抵抗する気は起きなかった
無二は小湊といるから貧血になりやすくなった
3日に1回血を分けている
その褒美として抱かれた
一条が無二のことを心配していた
無二の顔色が悪かったからだ
無二が東屋で横になっていると一条がそばに座った
「大丈夫か。家まで送ってやろうか」
「大丈夫です。一人で帰れますから」
そう言う無二は弱々しかった
「やっぱり送るよ」
抱っこされた
「一条さん!恥ずかしいからいいです」
「大丈夫だよ、すぐつくから」
一条が早足で林道を行く
「一条さん、重くないですか」
「軽いよ。自分の心配してろ」
一条の息は荒かった
それで小湊に抱かれたことを思い出し無二は赤くなる
(一条さんもいい顔してるし頼もしいな)
無二はひそかに一条をみていると一条と目が合った
「顔赤くなってるな。調子よくなったか」
「は、はい。ちょっとましになりました」
無二は頬をなでた
一条は無二の赤くなった頬を黒く大きな瞳でみていた
家の前まで来ると
「もういいです、ありがとうございます」
「おれも家に入らせてくれない?飲み物欲しい」
さすがに断るのは悪い
「じゃあちょっと家の中片付けるんで外で待ってくれませんか」
無二は急いで家の中に入った
小湊はエプロン姿で料理の支度をしている
「急いでクローゼットに」
「はーい」
クローゼットに向かいながら
「あの人が来たんだね。僕ら恋人なのにね」
小湊は無二にキスした
クローゼットをしめると一条を入らせた
「じゃあ紅茶でいいですか」
「ああ、ありがと」
紅茶を受け取り、一条はあたりを見回した
「何か血のにおいがしないか」
「そうですかね」
「血のにおいがするってことは吸血鬼が近くにいるってことになるんだが」
一条がクローゼットに近づく