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#リゼロ
すず
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第30話『武神と本能』
戦場の中心。
誰も動けなかった。
麃公。
龐煖。
二人が向かい合う。
周囲の兵士たちは本能的に距離を取っていた。
この戦いに割って入れる者などいない。
麃公は矛を肩へ担ぐ。
「久しぶりだな。」
龐煖は無言。
ただ巨大な矛を構える。
次の瞬間。
ドォォォォン!!
両者が激突した。
矛と矛。
力と力。
その衝撃だけで近くの兵士たちが吹き飛ぶ。
「すげぇ…。」
遠くから見ていた信も息を呑む。
一撃。
二撃。
三撃。
互いに一歩も退かない。
しかし。
徐々に麃公の身体に傷が増えていく。
龐煖は若い。
麃公は老いている。
それでも。
麃公は笑っていた。
「面白ぇ。」
「やっぱり戦は最高だ。」
その頃。
李牧本陣。
副官が報告を続けていた。
「麃公軍を包囲中。」
「間もなく殲滅できます。」
しかし李牧は別方向を見ていた。
「……来ますね。」
副官が振り返る。
そこには新たな土煙。
虹色の旗。
そして黒い旗。
虹桃軍団。
桓騎軍。
李牧は静かに笑った。
「やはり来ましたか。」
一方。
桓騎軍。
桓騎は馬上で戦場を見ていた。
「麃公の爺さん。」
「まだ死ぬなよ。」
すると雷土が笑う。
「珍しいですね。」
「心配してるんですか?」
桓騎は鼻で笑った。
「勘違いするな。」
「死なれるとつまらねぇだけだ。」
しかし誰も信じていなかった。
虹桃軍団も全速力で進む。
じゃぱぱが前を見る。
「急げ!」
「麃公将軍が危ない!」
なおきりたちも速度を上げる。
だが。
戦場は待ってくれない。
中央。
麃公と龐煖。
ついに決定的な瞬間が訪れる。
龐煖の矛が振り下ろされる。
麃公は受ける。
しかし――
バキィィン!!
矛の柄が砕けた。
秦軍が凍りつく。
「将軍!!」
麃公は吹き飛ばされる。
地面を転がる。
血が流れる。
それでも。
立ち上がった。
「ガハハハハ!!」
満身創痍のまま笑う。
そして砕けた矛の先端を握る。
「まだ終わってねぇぞ。」
最後の力を振り絞り。
麃公は龐煖へ突撃した。
その時だった。
「どけぇぇぇぇ!!」
戦場の後方から聞き覚えのある声が響く。
なおきりだった。
その後ろには虹桃軍団。
さらに桓騎軍。
援軍がついに到着したのだ。
だが。
龐煖の矛は既に振り下ろされていた――。
コメント
1件
うわっ、第30話めっちゃ熱かった…!🔥 麃公将軍、老いてなお笑いながら立ち向かう姿がかっこよすぎて涙出そうになった😭 矛砕けてもなお突撃するところ、マジで武神の本能って感じだよ…! 援軍来たのに龐煖の矛が振り下ろされたラストで続きが気になりすぎる!! 桓騎が「死ぬなよ」って言うのも意外でグッときた♡ 次話が待ちきれない〜!