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第3話:「放課後デート!?いちかの心臓が跳ねた!」
放課後の帰り道、2人きり。
……これ、もしかして、俗に言う「デート」ってやつなんじゃ??
いや、違うか、ただの「帰宅」。一緒に「帰宅」してるだけ。
でも侑はちょいちょい私の顔見てニヤけてる。
……やっぱりこれデートやな。
「なあなあ、いっちゃんってさ、ふざけるの得意なん?」
「え、どういう質問?それ褒めてます?ディスってます?」
「いや、今日教室の窓から見てたら、男子と『焼きそばパン選手権!』とかやっとったやろ?」
「……バレてたか」
あれは男子3人と私で、焼きそばパンの具を“どれだけ美しく盛れるか”を競う謎ゲームだった。
私は“マヨで炎のエフェクトを描いた焼きそばパン”で優勝した。たぶん。
「……楽しそうやったな、男子と」
「え、なんですかその言い方。まさか嫉妬してるとか言わないですよね?」
「しとるけど?」
「即答!?正直か!!」
宮侑はわかりやすい。
顔に全部出るタイプ。というか、口に全部出すタイプ。
「いっちゃんって、男子と喋るときちょっと距離近ない?」
「そんなことないよ。あれはノリってやつで……」
「ノリって……俺には“ちょっと遠め”やんな」
侑の声が、ふいに少しだけ寂しげになった気がした。
「……それに、俺だけやん。敬語で話されるの」
ドキッとした。
確かに、教室の男子にはツッコミ入れまくるし、あだ名で呼ぶし、ふざけるし。
でも侑には……どこか壁を作ってた。
「……じゃあさ」って、私は歩きながらポニーテールをくいっと直して言った。
「次から“ツム”って呼ぶわ。あと、タメ口も解禁してやってもいいけど?」
「マジで!?やったあああああ!!」
「うわ、でっかい声出すな!通行人がガン見やん!!」
侑はジャンプして、まるで試合に勝ったみたいにガッツポーズしてた。
見てるこっちが恥ずかしいんやけど……でも、ちょっとだけ。
……かわいいって思ってしまった。
《あとがき》
瞬殺で書いたから変なとこあるかもです。
三十分後ぐらいに新しいの上げます!