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わなかぶです

外伝

メイドパロ

わながロリお嬢様、かぶがお姉さんメイド





私の名前は小峠華子。この和中家のメイドをしている。私はお嬢様のお世話係だ。今日も今日とてお嬢様に朝のモーニングコールを送る。

「お嬢様!朝ですよ。」

……。純白のふかふかの毛布が丸みを帯びている。私は勢いよく毛布を剥ぐ。

バサッ

「…居ない。」

うちのお嬢様はみんなの知るような華やかな人じゃ、可憐で弱々しい感じでもない。ちょうどこの時間なら帰ってくるはずだ。

「…ただいま帰った。着替えを用意してくれ。」

音を立てずに戸を開けて入ってきたのは我らがお嬢様、蒼様だ。

「…はぁ〜、お嬢様。鍛錬は良いですがせめて一言言ってください。」

「悲憤慷慨。きちんと言っているぞ。」

「いつ言ったんですか?」

「私が鍛錬に行く前。」

「答えになってません!」

このやり取りは日常茶飯事だ。うちのお嬢様は、決して可憐でも、華奢でもない。お嬢様はいつも早い時間に鍛錬をしに行く。別に強くないと困ることでは無い。でも、鍛錬をすることで体格が良くなり、お嫁さんの貰い手がなくなってしまう。でも本人がやりたいのであればできるだけ尊重したい気もある。

今日は結構動いたようで、汗がいつもより出ている。お嬢様のお世話係だからこれくらいの変化は分かる。

「はぁ、着替えを持ってきます。あちらにタオルが置いてありますので汗を拭いてください。風邪引きますよ。」

「あぁ。」

「水は飲みましたか?水分補給は大切ですよ。」

「飲んでない。」

「それでは取ってきますね。」

ガチャ

「…さっ今日も一日頑張ろう。」


ピッピッピ

和気香風。鳥のさえずりと共に私は部屋を出る。朝か夜かも分からないそんな時間に私は鍛錬へ向かう。

私は華子というわたしの徒属メイドと約束をしている。それは、鍛錬へ向かう前に知らせること。昔、黙って鍛錬へ行った時。入りたての華子が半泣きの状態で私を探していた。

華子はこの屋敷で住み込みで働いている。華子はいつも通りベットで寝ている。窓の外から太陽が顔を出し、華子の顔をほのかに照らす。

私は華子の頬を片手で包む。決して触り心地がとても良い訳では無いが、冷たく、少しかさついている、そんな華子の肌が好きだったりする。

「…いってきます。」

私はきちんと華子との約束を今日も果たす。

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