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しずく@病み×鬱
「……おい、すち。お前それ、高そうな肉のメニューばっかり指差してないか?」
隠れ家であるアジトのシックなリビング。
任務を終えた6人は、私服に着替えてソファーになだれ込んでいた。ローテーブルの上に広げられているのは、高級デリバリー専門店のメニュー表だ。
いるまが額を押さえながら睨みつけるが、すちはどこ吹く風で「え〜?だって『美味しいもの』って言ったじゃん」と、ふにゃふにゃ笑っている。
「いいじゃんいるまくん!おれもこの特製イチゴタルト食べたーい!みこちゃんも一緒に食べよ?」
「いいね、こさめちゃ!じゃあ僕が注文ボタン押しちゃおうか」
「ちょっと待てみこと!お前が笑顔でポチると歯止めが効かなくなるんだよ!」
いるまのツッコミが響く中、ソファーの端でスマホをいじっていたなつが、ふっと口元を緩めて画面をみんなに見せた。
「ほら、ニュース。もう出てんぞ」
画面には『美術館に怪盗団現る!怪盗シクスフォニア、伝説の宝石を鮮やかに奪還』の文字。現場に残された私設警備隊の「銃が突然粉々に砕け散った」という証言は、警察の間でもオカルト扱いされて大混乱に陥っているらしい。
「わあ、本当に大騒ぎだね。でも、あの悪徳収集家が裏で泣いてると思うと、すっごくスッキリしちゃう!」
らんがソファーの上で嬉しそうに足をバタつかせると、その隣に座るすちの頭をぽんぽんと撫でた。
「それにしてもさ、すちの『共鳴破壊(レゾナンス)』、やっぱり何度見ても凄いよね。あの場にいた全員の動きが一瞬で止まったもん」
「んー……でも、今回はちょっと狙いが大雑把になっちゃった。本当はボルトだけ外すつもりだったんだけど、銃丸ごと粉々になっちゃったし。まだまだコントロールがなぁ」
コーラを飲みながらぼやくすちに、「十分すぎるだろ」となつが呆れたように笑う。
「ま、何はともあれ、全員無傷でブルースターを回収できたんだ。今回はすちの機転に免じて、いるまが全部奢ってくれるってことで!」
「おいなつ、お前どさくさに紛れて自分の分まで乗せるな!!」
結局、いるまの財布は盛大に軽くなることになったが、その表情はどこか嬉しそうだ。
「……まぁ、お疲れ様。お前ら」
いるまが小さく呟いたその言葉に、5人が顔を見合わせてニカッと笑う。
テーブルの上に飾られた、夜の闇よりも深く青く輝く『ブルースター』。それを囲む6人の天才怪盗たちの賑やかな夜は、夜明けまで終わる気配がなかった。
コメント
4件
1話の雰囲気とは一転、怪盗たちの日常が見れて嬉しいです!これからも応援します!

今回はほのぼのとした日常で心が温かくなりました。 これからも応援しますので 体調に気をつけて頑張って下さい