テラーノベル
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⚠️戦争賛美、政治的な意図は決してございませんのでご了承ください
⚠️史実とは一切関係ありません
⚠️史実ネタでもございません
⚠️すべて、私の妄想です。
こんばんは。 最終話です。
⚠ATTENTION⚠
・BL
・ロシアメ
・病気パロ
・なんでも許せる方向け
露→ロシア
米→アメリカ
では、どうぞ⬇
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
夜は、音が少なかった。
世界が遠ざかってから、時間の流れは曖昧になった。
昼と夜の区別も、外の気温も、もう分からない。
分かるのは――
ロシアの足音と、声と、触れる位置だけ。
露「……起きているか?」
米「……うん」
アメリカの返事は、少し遅れるようになっていた。
思考と声の間に、薄い膜が張ったみたいに。
露「水だ。ゆっくり飲め」
ロシアの指がコップを支え、アメリカの唇へ導く。
味はない。
冷たさも、温かさも、よく分からない。
それでも――
ロシアが渡したものだという事実だけは、確かだった。
米「……ロシア」
露「なんだ」
米「俺さ……」
言葉を探して、途中でやめる。
もう何も感じないことより、
“感じないまま生きている”ことのほうが、ずっと怖い。
米「……俺、ちゃんと生きてる…よな……」
ロシアは答えなかった。
代わりに、静かにアメリカを抱き寄せる。
強すぎず、弱すぎず。
逃げる余白だけを、最初から与えない力。
露「生きている」
断言だった。
露「俺が、ここにいる」
アメリカは、その言葉に安心してしまう自分を、
もう責める気力すら残っていなかった。
米『……ああ』
米『…これでいいや』
外では、世界が動いている。
アメリカの代替。
新しい調整。
いなくなっても回る仕組み。
報告書の中で、アメリカは
「隔離中」「観測不能」「ロシア管理下」と記されていた。
それ以上、誰も踏み込まない。
世界は、理解できないものを
“無かったことにする”のが上手だった。
ベッドの上。
アメリカはロシアの服の端を掴んだ。
米「……なあ…」
露「どうした」
米「もしさ……」
少し、間を置いて。
米「俺が、完全に何も分からなくなったら……
それでも、ここに置いてくれるか?」
ロシアの返事は、早かった。
露「当たり前だ」
米「……邪魔になっても?」
露「ならない」
米「……世界に、いらなくなっても?」
ロシアは、アメリカの額に自分の額を重ねる。
「最初から、世界のために生きてたわけじゃない」
その声は、穏やかで、揺るぎなかった。
露「俺のためにいろ」
それは命令じゃない。
でも、拒否できない願いだった。
アメリカは、ゆっくりと目を閉じる。
視界は既に、ほとんど闇に近い。
怖さはある。
けれど――
ロシアの体温だけが、確かだった。
米「……ロシアがいるなら」
小さな声。
米「俺、ここでいいよ」
ロシアは何も言わず、
ただ、その身体をしっかりと抱きしめる。
守るために。
失わせないために。
――逃がさないために。
世界は、完全に扉を閉じた。
それでも二人は、
そこを”救い”と呼ぶしかなかった。
「少しづつ、壊れていくアメリカ」
完結ーー。
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
おかえりなさい〜
本作を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!!!
今回はシリアス寄り、鬱系の内容となりましたので、後ほどロシアメの甘めでイチャイチャした話をお口直しとして投稿する予定です。
次回作はパラ日帝です!
引き続き楽しんでいただけましたら幸いです。
そして、フォロワーさん400人↑ありがとうございます!
企画系の投稿も行いたいと考えてはいるのですが、現在、執筆したい作品の案が非常に多く、そちらを優先したいと思っております。
(韓北、ソナチ、独家総受け、ソ連と構成国の家族パロなど…)
おそらく、6つ以上は案があります。
そのため、企画につきましてはしばらく実施できない可能性が高いことをご了承いただけますと幸いです。
《リクエストについて》
現在リクエストはお断りしています。 今いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
では、閲覧ありがとうございました!!
コメント
2件
いやっ…もう…さぁ…アメリカ鬱ってめっちゃ最高だよね!!!ロシアメもさぁ!最高なんだよ!神作品見せてくれてありがとうございますぅぅぅ!!!
ほんっとうに…もう…素晴らしい作品を…ありがとうございますッッッッ!!!!!マジで鬱系のお話だいっ好きなんですよ!本当に…舞海様の作品がどれも素晴らしすぎて…ロシアメ…さいっこうでした!d( ´ཀ` )