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摩浪side
夏休み合宿。暑くジメジメした気候のなか体育館での練習は流石にキツイ。でも口に出したらもっとキツイから言わない。
まぁ、そんな雑談はおいといて。
ここに居ると家のことを忘れられる。兄貴に会えないのは寂しいけどな。でも今は家にアイツがいるから嫌だ。
今日も練習が楽しくて夢中になってた矢先、あいつから連絡がかかってくる。勿論俺は出ること無く、ぶった切って練習。
摩浪『はぁ』
赤木「溜息か。珍しいな」
摩浪『あぁ、すみません』
赤木「謝らんでええけど、最近元気無いで」
摩浪『気の所為っすよ。スポドリ作ってきます』
赤木「、、、、、、、、(何か変やな)」
練習中に溜息なんて良くねぇよな。気を付けないと。でも、それもこれも全部アイツのせいだ!
流石に我慢の限界がきた俺は癪だけど、自分から連絡することにした。2度とかけてくんなって、もう関わんなって言ってやる!
赤木side
摩浪の様子が変や。理由はわからんけど、思い当たることがある。
赤木「(電話のことやろか?)」
朝・昼・夜に関わらず1日に何回もかかってくる。そん度に摩浪は怒ってて、切った後はいつも通りの真顔に戻る。何かあったか聞いても、笑って誤魔化して、話してくれん。
赤木「(聞いてみるか)」
俺は急いで摩浪の後を追った。スポドリ作る言うとったから多分裏におるはず。
裏に着いたら摩浪が誰かに電話しとる姿が見えて、珍しく声を荒らげてた。
摩浪『お前!マジでいい加減にしろ!』
電話の相手は何となくわかった。多分、父親やな。
摩浪『今さら謝って俺が許すと思ってんのか!』
『あの女のシナリオのせいで生き方を否定されて!生きたいように生きれなくて俺の人生の一部を潰された!』
『あの日もそうだ!殺されかけてる俺を見ても助けるどころか警察呼びもしないで、逃げ出したのは何処のどいつだよ!』
『あの日を境に帰って来なかったくせに、、今更帰ってきて何のつもりだよ!!』
摩浪の今にも泣き叫びそうな声聞いて俺は苦しくなった。
摩浪『いいか?!俺は!この先一生、何があってもお前を許さないし、2度と関わらない!!』
それだけを言い残して摩浪は電話を切った。
安心したのも束の間。摩浪は自分の首を締めその場に蹲った。
摩浪『クッソ、、、、ッ、、カヒュッ、、ッ』
赤木「摩浪!」
俺は摩浪の手首掴んで離させようとした。でも摩浪の力が強すぎて離れる気配が無い。
赤木「摩浪!離すんや!」
摩浪『ッ~~ッ、、ッア゙、、』
赤木「頼むから!こんままやと、、、、!摩浪!!」
摩浪『ン”ッ、、、、グッ、?!?!』
どうすればええか分からんくて、俺は必死に叫んでた。摩浪に声が届いて首から手を離すまで、声をかけ続けた。
赤木「摩浪!!俺がおるから!守るから!」
摩浪『ッ?、、、、ぅぁ゛ッ?』
赤木「摩浪!」
摩浪『あ、ッ』
俺の声届いたんやな。
赤木「摩浪、首から手離す」
摩浪『 ))スル 』
手の力が抜け首から離れる。それと同時に摩浪は俺のほうに倒れた。
赤木「苦しかったな」
摩浪『す、みま、、せ、、、、ん』
赤木「謝らんで」
摩浪『、、っとに、、、、ばかですね、俺(笑』
笑っとる。辛いのに苦しいのに作り笑いして、俺を心配させないようにって考えとるやろうけど逆効果やねん。
赤木「無理に笑わんでええ。前にも言うたやろ?余計辛くなるだけやって」
摩浪『すみません』
だんだん摩浪の目が閉じかけてきた。息苦しそうにしとるし、首んとこも前と比べ物にならんくらい痣と爪痕が残ってる。
赤木「部屋連れてくから、今日はもう寝るんや」
摩浪『い、嫌だハァ!俺も練習ハァハァしたい、!』
赤木「今の状態じゃ無理や。」
摩浪『平気、、ハァハァです!』
練習したい気持ちは分かるし摩浪の気持ちも組んでやりたいけど、今は休ませんと。
赤木「明日。また明日一緒に練習しよな」
摩浪『でも』
赤木「大丈夫!約束や!」
摩浪『はぃ』
赤木「ええ子。そんまま目を閉じて寝るんや」
摩浪『(⸝⸝- -⸝⸝)スースー』
今の摩浪を守るために出来る最善。
さっきのこと信介達にも相談しとくか。