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凛道桜嵐 新
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がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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これまでの仕事も新しい仕事もなんとかかんとかこなしているのだが、それ以外のことで少し困っている。
「うーん、ここもないな……」
俺は近所の庭先を見てつぶやいた。おばあちゃんに近所の花の写真を送るのをずっとやっているのだが、冬なので近所を散歩しまくっても花があんまりないのだ。
「なるべく撮って送りたいんだけどなあ、なんかおばあちゃん以外の老人ホームの人も俺の花の写真見てるみたいだから」
そうぼやくと、隣の千歳が『うーん』と首を傾げた。
『近所じゃなくてもさ、花がいっぱい咲いてるテーマパークとかあればいいのになあ』
あ、そっか、別に散歩先でしか花撮れないわけじゃないもんな。花園みたいなところがあれば、たくさん撮れる。
「そういうところに行く手もあるな、そういうのないかちょっと調べてみるよ」
散歩から帰って少し調べたところ、横浜はバラの市だそうだ。山下公園、港の見える丘公園、里山ガーデンフェスタ、横浜イングリッシュガーデンなど、バラが名所の場所がたくさんあるらしい。そして、冬にもバラその他花が咲いてるらしいのは、山下公園と横浜イングリッシュガーデンとのこと。
うーん、じゃあ、山下公園と横浜イングリッシュガーデンに撮りに行くか!
……でも、この二ヶ所めちゃくちゃデートスポットだから、男一人で行くのなんか辛いな……うーん、どっちも景観いい所だし、おいしいもの奢ったら千歳も来てくれないかな?
「ねえ千歳、お願いなんだけど」
俺は台所でお昼の仕込みをしてる千歳のところに行った。
『ん? なんだ?』
「俺が休みの時にさ、山下公園と横浜イングリッシュガーデン行くの付き合ってくれない? 入場料とお昼おごるから」
『ん? 何だいきなり?』
「そこ、バラの名所で、冬も花が結構あるんだって」
『おっ、花撮りに行くのか』
千歳は人参を切る手を止めて言った。
『いいぞ、付き合ってやる。組紐しばらく作らなくてよくて暇だし』
よっしゃ!
「じゃあさ、山下公園とイングリッシュガーデンでそれぞれ一日ずつずつ取りたいから、それぞれ付き合ってくれない? 俺、なんとか休みとれるように頑張るから」
『お、二回も飯奢ってくれるのか?』
千歳はニヤニヤした。
「奢らせていただきます。カフェか喫茶店で食べる感じになると思うけど、千歳が食べたいものあったらそれ踏まえて探しとくよ」
『甘いものがうまそうな所がいい! パフェとか!』
「なるほどなるほど」
俺は笑ってしまった。千歳、本当に甘い物好きだな。
「じゃ、とりあえずパフェ重視で探すね、ありがとう」
なんか、休みの日に遊びに行く体力があって、その遊びに付き合ってくれる人がいるとか、俺、本当に人生変わったな……。
……全部千歳のおかげだ。おいしいパフェが食べられるカフェ、しっかり探しておこう。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 267話、読みました〜 冬の花を探して近所を散歩する主人公と、それに付き合う千歳のやりとりがほんわかしててとても良かったです🌙 「デートスポットに男一人は辛い」って言いながら千歳を誘う感じとか、千歳がパフェの話で目を輝かせるところとか、お互いを大事に思ってる空気がじんわり伝わってきました。 「全部千歳のおかげ」って言葉に、この人がどれだけ千歳に救われてきたかが滲んでて、胸が温かくなりました。甘いもの重視でカフェを探す姿勢、推せます🤍