コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
君はあの日のこと覚えてる?
僕たちだけの約束を_____。
積もった雪がまだ残っている頃。
僕、亞蘭は彼と出会った。
登校中、貧血と目眩で倒れそうになった僕を彼が助けてくれた。
「あ、ごめんなさい。ありがとうございます。」
「大丈夫ですよ。」
彼は「燈李」と名乗った。話を聞くと僕が通っている学校の3年生らしい。
「あの、本当にありがとうございました。燈李さんがいなかったら僕死んでたかもしれないですし、w」
「大袈裟だよー!」
彼はとても楽しそうに話す。
「ねぇ、今日俺のクラスまで遊びに来てよ。」
「燈李さんの、ですか?」
「うんうん!」
「わかりました、?」
「なんで疑問形なのー笑」
その日は教室に行っても怒られないかな…なんて考えながら燈李さんと登校した。
「じゃあ僕はここで。 」
「うん。今日絶対来てよ。」
「ふふっ、わかりました。放課後行きます。」
「やった」
僕と燈李さんは玄関で別れた。
あぁ今日もまた長い1日が始まる。
放課後まで待てば燈李さんに会えるんだから。
燈李さんの横は気が楽だった。
小学校からの友達よりも、小さいときから一緒の幼馴染よりも。
なんというか、燈李さんの纏ってる空気が柔らかい感じ。
落ち着くし、心地いい。
ずっと横に居たかった。
なんて考えてるうちに教室の前に来た。
「入りたくないな、」
僕がボソッと呟いたあと、後ろから
「優等生の亞蘭くんじゃあないですかぁー」
あぁ、またか。
「なに。」
「なんでそんな不機嫌なんだよ笑」
「お前のせいだろ。」
「ヒドイワッ」
気持ち悪い。こいつを見るだけで吐き気がする。
こいつは一応幼馴染。小さいときから一緒らしいけど、高校生になってからこいつは陽キャになった。
名前は、、なんだったか。
長いことこいつのことを名前で呼んでいない。
ノリも通じるようなやつだったから、お前とか?
正直名前で呼んでいたのは幼稚園までだと思う。
いつからか幼馴染の周りには人が集まるようになった。運動神経も顔も頭もいい。俗に言う優良株ってやつだ。
対して僕は勉強、運動はできるがクラスの中での地位は低い方。やるときはやるけど普段は目立たない。目立つときは体育祭ぐらい。
顔もメガネでわからないと言われるし、家では勉強よりゲーム。優良株でもなんでもない。
幼馴染は将来圧倒的な地位を築くだろう。
センスの社交的な性格で。
僕にはわからないことだ。
「____ん!____らん!亞蘭! 」
「なにぼーっとしてんだ。もう先生くるぞ。」
「ごめんごめん。」
最悪だ。先生が来たら終わりだ。急がないと。
「いまからHRを始めるぞー。」
よかった間に合った。
幼馴染はあぁだけどクラスメイトたちと上手くやってる自信はある。そこそこ。
オタクでもないし、ガリ勉でもない。
そのぐらいが話しやすいんだってさ。
一限が始まった。
僕の得意な社会だ。
だいたいの歴史は頭の中に入ってる。
それがバレたくは無い。
だから僕は授業中発言しない。
板書して、自分の頭の中の情報を付け加えるだけ。
なんでもない。いつもどうりだ。
1日社会科だけなら。
そう考えるとニヤニヤしそうになる。
二限が始まった。
次は美術だ。
美術は得意でも不得意でもない。
今日は外で景色を描く日だから、好きな場所に移動して、絵を描く。敢えて3年の教室の近くにした。燈李さんがいるかもしれない。
ここにしよう。日も当たらないし風も心地いい。
「あれ、亞蘭くんだ。」
この声は聞いたことがある。
隣に居ると心地いいあの人の。
「燈李さんですか。どうしたんですか。」
「いや体育の授業が無くなってさ、」
聞くと担任が『周りに迷惑にならなかったら外に居てもいい。』と。
そういうことか。
周りが黄色い悲鳴をあげている。
燈李さんはモテるのか。僕とは逆だ。
「亞蘭くんは、、、美術?」
「そうです。ここ居心地がいいので。」
「わかるよ。昼はいつもここにいる。」
燈李さんが僕を見て満面の笑みを見せてきた。
昼に来いというこのなのだろうか。
「僕今日この場所見つけたんですけど、他の場所と違ってここは体が軽い感じがするんです。 」
「亞蘭くんは空気がわかるのかな。 」
どういうことだろう。わからないが「そうかもしれないですね。」と返しておいた。
「燈李さん、僕今日からここでお昼ご飯食べようと思います。」
「ほんと!?」
すごく嬉しそうだ。来いと言うことだったんだな。
「放課後また行きます。」
「うん、ばいばい。」
周りのことが気にならなかった。
初めてだ。こんなこと。
いつもはまわりが気になってしまうのに。
スケッチブックを持って美術室に戻る準備を始めた。
周りの女子がなにか話している。
どうせしょうもないことだろう。
なんにせよ、僕には関係ない話だ。
一番乗りで教室に着いて嬉しかった。
昼だ。あの場所に行かないと。
すこし急ぐことにした。待たせてしまっているかもしれない。
「ハァハァハァ、間に合った。」
荒く早い呼吸を整える。
心地いい風に揺られながら僕は暗く深い場所に落ちていった 。
燈李side
遅くなってしまった。
亞蘭くんはもういないだろうか。
いつもの場所まで来た。亞蘭くんの姿がない。
周りを見渡すと横たわっている人を見つけた。
あ、あれは亞蘭くんだ。
体が、心がそう言っている。
寝ているのだろうか。
「寝ているときもかわいいな。」
と呟く。
「んぅ、」
起こしてしまったかな。
ふと、さっき呟いたことを思いだす。
あぁ、僕は亜嵐くんを可愛いと思っていたんだ。
自分の気持ちに気づいていなかった。
起こさないように待っていよう。
亞蘭side
人の気配を感じ飛び起きた。
横には燈李さんがいた。
燈李さんずっと居てくれたんだ。
安堵を覚える。
「ごめんなさい。燈李さんに気づかないで寝てしまって。」
「ううん。大丈夫だよ。」
燈李さんの手にはお弁当がある。
そうだ。ご飯を食べないと。
「いただきます。」
「いただきます。」
あれ、燈李さんも。
食べていなかったのだろうか。
「燈李さん、ご飯食べていなかったんですか。」
「亞蘭くんと食べたいなって思って。」
すこし照れくさそうに言う。
そっちが照れると僕も照れるじゃないか。
「待たせてしまってごめんなさい。 」
「気にしない気にしない。早く食べよう。掃除が始まってしまう。」
「あ」
「忘れていたの?笑」
「わっ、笑わないでくださいっ! 」
「あはははっ!」
「ちょっと!」
燈李さんが先輩ってことわすれてご飯を食べた。
亞蘭side
掃除だ。
いつものように、誰かがふざけて、みんながふざける。
馬鹿だろう、とか思いながら掃除を続ける。
あと5分もすれば掃除が終わる。
あと5分とHRの辛抱だ。
我慢すれば燈李さんに会える。
燈李side
「俺好きな人ができたかもしれない。」
俺がそう呟くと、周りが硬直した。
「おーい。生きてますかー。」
「殺すな殺すな。」
「お前にも好きな人ぐらいできるよな。」
「まぁ頑張れよ。」
なんか励まされてるな。
「ところでその好きな人って誰なんだよ。」
「えー言いたくないー」
「じゃあ何年だ。」
「1年。」
「クラスは。」
「3組。」
「その人の雰囲気。」
「なんかふわふわしててかわいい。」
「佐藤さんか?」
「違う。あれはどうでもいい。」
「くくくっ。」
「笑うなっ、くっ、くくくっ」
「なんでお前らして笑ってんだよ。」
「その子いい匂いがするんだよー」
「どんな匂いだよ。」
こいつらなら特定しそうだ。
ここは言わないのがいいかもしれない。
「早く言えよ。(圧」
ものすごい圧だ。潰れる。
「なんかその、」
「うんうん」
「柑橘系の匂いがする、」
「ん、なんて」
「柑橘系!」
「きこえなーい。」
こいつ、乄てやろうか。
「柑橘系!!!」
「ありがとうございました。」
「おい、精鋭部隊。」
ぞろぞろと集まる。
「1年3組の柑橘系の匂いのする子を探せぇ!」
「はいっ」
あぁ、言わなければよかった。
「亞蘭くん、」
誰にも聞こえないような声で呟く。
「亞蘭がどうした。」
「ぶっピーーすぞてめぇ。」
「おぉおぉ、怖い怖い。」
「お前ら、亞蘭を探せ!」
クラスの奴らが頷く。
あぁ終わった。ダメだもう。
うちのクラスは恋愛の話となるとすぐに調べ出す。
誰でも。遠慮なしに。
そのために、他のクラスや学年から人が来るようになり、クラスメイトの齋藤を中心に調べるための精鋭部隊ができた。
教室の端には相談用の机が置いてある。
放課後あそこに呼ばれて、どんな人か、学年、その人とどうなりたい、細かいところまで聞かれる。
俺もあそこに座る日が来るのかもしれない。
ちなみに薔薇と百合も受け付けるらしい。
亞蘭side
やけに廊下が騒がしい。教室も。
「亞蘭って知りませんか。」
え、僕のことじゃないですか。
身の危険を感じてベランダから飛び降りる。
教室は4階だから飛び降りても怪我はしない。
「あぁ亞蘭くんですか。そこにいるはずです、よ?あれ、いない。」
こんな声が遠くから聞こえる。
急がないと捕まる。そんな気がする。
できるだけ人のいないところに逃げないと。
空き教室に来た。
ここなら誰もいないはず。
しかし扉を開けると知らない人がいた。
近ずいてきた。でかい。迫力すごい。
(クンクン)
なんだこの人は変態なのか。
殴りたい。とても。
そいつはスマホを取り出してなにか言っている。
「柑橘系の匂い見つけました。」
やばい。捕まる。
そいつの頭の上を軽く蹴って外にでた。
ここはさっきより全然高い6階だ。
大丈夫か。いや、ここは絶対捕まらない中庭の桜に。
とりあえず壁を登って屋上でて、中庭の方へ向かう。
あった。あの桜の木。結構頑丈で幹も枝もしっかりしている。
「よいっしょっっと」
全力でジャンプしたらなんとか届いた。
いい眺めだ。
ん、したに何かいる。
人かな。
この木は高いからなー。
え”登ってきてる。
「スーーーッ」
やばい。これはもう家に帰るしかない。
僕には屋根がある。
きっと登って来れないだろう。
とりあえず逃げ切ろう。
燈 李side
逃走中が始まった。
亞蘭くんが100人以上を相手に逃げている。
馬鹿だ。亞蘭くんに勝てるわけがない。
亞蘭くんは身体能力全国1位だぞ。
知らないやつがいるわけがない。
身体能力化け物だから、舐めちゃいけない。
一方俺はクラスメイトに捕まった。
教室にいる。
「なぁ、早く帰りたいんだけど。」
「無理。」
女子まで協力している。
地獄だ。
「ねぇあの子すごくない。」
「ね、4階から飛び降りて無傷なんてやばいよね。」
亞蘭くん本気になったか。
俺は亞蘭くんの無事を願っているよ。
???)へぇ、亞蘭、面白そうなことしてますよ。
???)ねー
?????)うわぁ、あれ飛べるのやっぱバケモンだわ
??)あーはいはい。
????)?????の扱い雑すぎw
???)でも????くんは誹謗中傷OKですよね?
????)ウグッ
???)図星〜?
????)うるさーーーい!
この作品を見て下さりありがとうございます。
第2話以降は亞蘭、燈李、?の5人をメインに書いていこうと思います。
亞蘭と燈李のプロフィールを貼っておきます。
名前 亞蘭(あらん)
年齢 高一(何歳かわからん)
好き 運動、勉強、ゲーム、絵
嫌い 特にない
性格 ふわふわしてる、天然
一言 よろしく、?
名前 燈李(とうき)
年齢 高3
好き 亞蘭、運動、勉強
嫌い 特にない
性格 明るい
一言 亞蘭は譲らない。
こんな感じですかね。
さっきデータ間違えて消したと思ったら違う書いてる作品の方のデータ消してたみたいです。
これ終わるところだったからスマホ投げるとこでした。
急いで別の作品のとこにあらすじ書いてた自分が恥ずかしいです。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
不定期投稿です。
遅めになると思います。
書け次第、投稿していきますので、よろしくお願いします。
では、またいつか。