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(えっ……)


血の通っていないような国王陛下の面差しを見返しながら、息を飲んだ。

呆然と目を見開いた後、やがて怖さが這うように湧きあがってくる。


「そ、れは……」

「私の政策のひとつだ。民を救う日を不定期に設けている。これまで神官が執り行っていたが、これからは聖女が担当する」


施しの日、というものが設けられていること自体は理解できる。

修道院でも似たような日はあったし、この大都市にはいくつもの教会があるだろうから、そこから神官を呼んでいたのだろう。

神官はこの世界では医者のような役割もしているが、『神へ信仰の深さにより救われる』という暗示で得られる期待効果しか望めない。

聖力は治癒力として抜きんでいた。

聖女の私を、その役目に据えるのもわかるが―――。



「話は以上だ」



喉が張り付いたように声が出ず、**************************

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聖女オリビアの葛藤 ―力の代償は命と知って―

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