目が覚めて、時計を見ると朝の5時。
隣にはまだ眠っている阿部ちゃん。
だいぶ伸びた髪をかき上げて瞼に口付けると、小さく身じろいだけどそのまままた眠る。
しどけない寝顔も、長い睫毛も、涙の跡が残る目元も、緩く閉じられた唇も、全てが愛おしい。
昨夜、初めて阿部ちゃんとひとつになった。
今日から海外での仕事なので、しばらく日本を離れる。
💚「俺も仕事が色々と入っているし、資格の勉強もしたいから忙しくしながら乗り切る、めめも頑張ってね」
🖤「寂しい、行っちゃヤダとか言ってよ」
💚「なんで」
決まった時にはこんな会話をして、阿部ちゃんは笑っていた。
それなのに昨日ベッドで『いよいよ明日だね』なんて話をしていたら
💚「日本を離れる前に、俺のワガママ聞いて」
とパジャマを脱いで膝に乗り、阿部ちゃんからキスしてきたばかりか俺のものをまさぐっておねだりしてきた。
絶対に認めないし拗ねるから言わなかったけど、寂しいんだと思ったら応える以外の選択肢なんてなかった。
はじめから気持ちいいなんて漫画の世界だけの幻想。
夜が明けちゃうよと笑われるくらい準備に時間をかけて無事に挿入はできたけど、次は動かせるようになるまでにも 時間がかかった。
浅い呼吸を繰り返して終始苦しそうな阿部ちゃんとは対照的に、熱くてまだ狭い中で俺はしっかり果てた。
🖤「すごく気持ち良かった。ありがとう、愛してるよ」
💚「良かった。俺も愛してる」
勝手に涙が出るという阿部ちゃんを、嬉し泣きだと良いなと思いながら抱きしめた。
身体が落ち着いたらシャワーに行こうねと宥めていたが、そのまま眠ってしまって今に至る。
俺は気持ち良かったけど、負担をかけた。
しばらくは起きないだろう。
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一つに、なれたのですね🥹🥹🥹