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あれから――
宮舘は、明らかに距離を置くようになった。
会社でも、どこかで会えないかと探してしまうのに
なぜか、うまくすれ違うことすらできない。
送ったLINEも、既読がつくだけで――返事はない。
──────────────
ある日の夜――
耐えきれず、何度も電話をかけた。
いわゆる、鬼電だった。
数コールのあと――
やっと、繋がる。
♥️「……鬼電、やめてください」
低く、冷静な声。
💙「ちゃんと話したいんだ」
♥️「今は……まだ、無理です」
💙「……いつまで待てばいい」
♥️「……」
沈黙が、痛い。
💙「俺は本気で――」
💙「宮舘さんのこと――」
♥️「俺は」
言葉を遮るように、静かに返す。
♥️「また、裏切られるのが怖いんです」
💙「……っ」
♥️「あなたみたいな人は」
♥️「俺が好きになった途端――」
♥️「興味を失うんじゃないですか」
💙「そんなこと……!」
言い切れない。
その一瞬の迷いが、すべてを物語る。
♥️「本気になればなるほど」
♥️「惨めになるだけです」
少しだけ、声が揺れる。
♥️「……俺は、もう」
♥️「いっそのこと…遊び相手でいいんです」
💙「……」
胸が、締めつけられる。
♥️「失礼します」
プツッ――
無機質な音とともに、通話が切れた。
──────────────
そのあと、しばらく動けなかった。
💙(……俺、何やってたんだよ)
初めて、自分の過去が
現実として突きつけられる。
──────────────
翌日――会社
いつも通りに仕事をこなす、はずだった。
けれど――
受付のほうが、騒がしい。
○○「渡辺翔太いる!?」
○○「今すぐ出しなさいよ!!」
フロアに響く怒鳴り声。
ざわざわと、人が集まり始める。
○○「絶対あいつを許さない……!」
受付が必死に止めている。
その騒ぎは、すぐに渡辺の耳にも入った。
💙「……っ」
嫌な予感がして、駆け出す。
一階。
146
rn
人だかりの向こうに――
見覚えのある顔。
💙「……」
視線が合う。
その瞬間、すべてを理解した。
――過去の、自分の行ってきた行動に、
また後悔する。
○○「やっと来た」
○○「ねえ、裏切ったよね?」
周囲が一気に静まり返る。
○○「連絡もつかないし」
○○「バカにしてんの?」
○○「私に言ってくれた言葉、全部ウソだったわけ?」
💙「……」
💙「……ごめん」
頭を下げる。
○○「は?」
○○「それで終わり?」
○○「もういいわ」
○○「この会社のイメージ、めちゃくちゃにしてやる」
○○「あんたのせいでね」
冷たい言葉が、突き刺さる。
○○「全部壊してやるから」
そう吐き捨てて、女は去っていく。
──────────────
ざわざわと、周囲が騒ぎ出す。
視線が痛い。
💙「……」
顔を上げられない。
そのとき――
ふと、気配を感じる。
視線の先に――
♥️「……」
宮舘が、立っていた。
何も言わない。
ただ、静かにこちらを見ている。
その視線が――
何よりも、痛かった。
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💙(ああ……終わった)
胸の奥が、崩れていく。
💙(全部、自分のせいだ)
惨めで、
どうしようもなくて――
💙(もう……ここに、いられない)
つづく。
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