TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

そういえば、ここどこだろ・・・。


もしかして僕って迷子?


カトは急に不安になり周りを見回したが、周りにあるのは森と草原と平野と小さな湖だけだった。


人がいる様子などどこからも見受けられず、カトは怖くなった。


すると、湖の中でキラッと光るものが見えた。


何あれ。


カトは気になり、湖の方へ歩いて行った。


湖の中を覗いてみると、綺麗な星や月が映っていた。


その中に一つ小さく光る黄色い光があった。


なんだろ・・・。


どんなに目を凝らしてもそれが何なのかわからなかったが、少しずつそれが大きくなってることだけはわかった。


何か、来る?


それはカトのいる方へ泳いできているようにも見えた。


しばらくすると、それが何なのかクッキリと見えてきた。


金魚?


金魚は水面近くを円を描くように泳いだ。


そしてカトを確認するようにカトを見つめ、


「見ない顔だな。」と声を掛けた。


「ひっ」


カトは少し後ろに下がった。


「どっから来たんだ?」


金魚はカトが驚いてることなど気にも留めずに聞いた。


「えっと、ドリイスから来た。」


「結構遠いいじゃねぇか。」


「・・・ねぇここってどこなの?」


「もしかしてお前、迷子なのか?」


「・・・うん。」


「ダサッ!濃紺色の瞳のくせにダサッ!」


金魚は思いっきり笑った。


「そんな笑わなくてもいいじゃん!」


「悪い悪い。道教えてやろうか?」


「道なんてわかるの?」


「金魚ナメんなよ。」


「ごめんなさい?」


「まあいい。で、教えて欲しいのか?」


「あ、うん。」


「言っとくがここはダプカだ。」


「えっ?」


「お前どこに行くつもりなんだ?」


「パライダ。」


「迷子は迷子でも都会の道から田舎の道にズレた感じか?」


「そうみたい・・・。」


「良いこと教えてやるよ。ポリイダの道は整備も整ってて多くの人間たちが当たり前のように使ってるが、実はダプカの道の方が近道だってこと。」


「え、そんな話聞いたことないよ?」


「だろうな、スパネイを通過したがる奴なんかそうそういないからな。」


「スパネイ・・・。盗賊がいるって聞いたよ?」


「あぁ、いるぞ。」


「絶対に危ないよね?」


「いや、危なくはない。」


「なんで?」


「スパネイの盗賊は世間が言ってるような奴らじゃないぞ?」


「・・・本当に?」


「スラに聞けばわかるぞ。」


「スラのこと知ってるの?」


「知ってるも何も、スラは国々の情報通だぞ?俺だって、他の湖の奴らだって、スラのことを知ってていろんな情報を得てる。」


「そうなんだ。」


「で、道だがな、この湖の奥にある森に細道があるから、その道を通って’’スパネイ’’って書かれてる看板を見つけたら、右の道に進む。そのまま行けば、パライダに着くぞ。」


「わかった、ありがとう。それもスラからの情報?」


「そうだ。」


「スラってすごいんだね。」


「そうだな。怒らせたら、ヤバいけどな・・・。」


金魚は何かを想像したようで、少し青ざめた。


「あと2日でパライダ着けるかな?」


「たぶんな。あれだったらスパネイの盗賊達から馬借りるとかすりゃいいぞ。」


「盗賊、本当に怖くない?」


「怖くないぞ。見た目は怖いかもな。知らねぇけど。」


「・・・。」


カトは少し不安になった。


一晩が明け、カトはパライダへと出発をした。


金魚がいた湖の奥の森には確かに細道があった。


そこには小さな看板があり、「ダプカイ湖」と書いてあった。


え・・・。


カトは昔、ダプカイ湖の話を聞いたことがあった。

loading

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚