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耳の奥を抜かれた舌先が、首筋を辿り肩口へと這い下りる。
肌を浮き出た鎖骨の端に、チュッと音を立てて吸い付かれて、「……ひぁっ」と、堪え切れない声が漏れた。
見えないというだけでこんなにも感じさせられるなんて、思いもしなかった。さっきの口づけの比ではない感覚に、身体が芯から追い上げられていく。
唇の温もりが皮膚下の鎖骨を横に滑り、腕の付け根に達すると、身体の脇に下ろしたままだった手がふと捕まれた。
手首が掴み上げられ、愛おしくてたまらないとでも言うように指の一本ずつに口づけられる。
「指は、触れて確かめるためのものなので、もともと感じやすくできているんだよ」
言い聞かせるような言葉とともに、人差し指の先端に歯が立てられ、爪の上から甘噛みをされると、
「……うんっ」
体中が敏感になっている分、痛覚がダイレクトに伝わった──。
コメント
1件
指って方なんだ。 なるほど。 勉強になった🎵
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