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先程から、ナニやらハテナ顔で首を傾げているルクスリアが、漸く(ようやく)重い口を開くのであった。
「ねぇ、ちょっと、貴女の妄想の中で良くわかんない所が有ったのだけれど、聞いても良いかしら?」
「ん? 良いけど、ナニ?」
どうやらさっきから静かだった理由は、コユキに質問があったセイらしい、コユキの許可を受けて、早速聞いてみる事にしたルクスリア。
「貴女の妄想の中にあった、絵…… マンガ? だっけ?」
「ん? ああ、コミカライズ? かな? 狂乱の迷宮ね! それが、なんなの?」
どうやらルクスリアが気になっているのは、例のゲロゲロの代表作にして、廃刊の切欠(きっかけ)、あのラビリンスについてらしい。
「ナガチカとマサヤの睦み事に貴女が割って入る妄想までは理解出来るんだけれど…… マサヤといたした後、貴女が脈絡も無く彼を蹴って、その後殴る蹴るでボコボコにしたじゃない? あれってなんでそんな酷いことをしたのか、ちょっと理解出来なくて…… ねぇ、なんで?」
コユキは即答する。
「なんでってそりゃ、そうした方が興奮するかなって思った? 思ったからだけど?」
当たり前の様に答えた。
「興奮…… そ、そうなんだ…… うん、あ、じゃあ、あれは? カツミの中一の弟が交通事故でどうやったかは分からなかったけれど、両手足と男性器を切除した失意の中、貴女コユキが拉致って自宅の部屋に連れてきたじゃない、あの後…… 『自主規制』、んで嫌がるあの子に無理やり 『自主規制』 じゃない? 怒ったカツミもスタンガンで眠らされて、結局、『自主規制』 で、『自主規制』 にその後、『自主規制』 だったじゃない、救いが無いかなって思った時現れた壮年の男性、カツミのお父さんに貴女が 『自主規制』 を 『自主規制』、したじゃない? あれも、興奮するからって、そういう事なのかしら?」
「まあ、そうね」
「へ、へぇ~!」
若干引いているらしいルクスリアに言い聞かせるように言葉を続けるコユキ。
「別にアタシがサディストって訳じゃないし、気分次第で真逆のシチュもありえるのよ! 折角誰にも迷惑掛けない妄想なんだから自由で良いのよ!」
「ふ、ふーん…… じゃあ、あれは? マンガ読んでる間も、その後ゲヘラゲヘラ笑いながら妄想している間も、足でマウスをコントロールしながら、ずっと両手で膝小僧を擦っていたでしょう? あれにはどんな意味があったのかしら?」
「どんなって? 膝小僧くすぐったいでしょう?」
「くすぐったいかしら? うんまあ、で? 何の意味があって?」
重ねての質問にコユキはやや顔を赤らめながら声を潜めて答える。
「あのね、ああ言うエッチな気分の時には、敏感な所を刺激する物なのよ、知らなかったの?」
ルクスリアは益々不思議そうな表情を浮かべて聞くのであった。
「それで、膝小僧? 胸やアソコじゃなくて?」
「なっ! そんなふしだらなっ! バイ菌入ったらどうすんのよ、恐ろしい! 第一届かないし……」
「と、届かないの?」
「下はね…… 体が硬いのかな? 小学校高学年位からよ…… お蔭でおトイレの後も機械に頼る始末なのよね……」
コユキの告白どおり、事後の始末はウォシュレットと付属の温風、父ヒロフミお手製のトイレットティシュホールドアーム『清潔くん』(改良を加え続けて現在五号機)の力を借りている状態であり、幸福寺始め、各地への遠征時にも必要不可欠なモストアイテムとして活躍中であったのだ。
因み(ちなみ)に体の硬さというより、単純に肉が多すぎる事が主な原因である。
同情の色を瞳に映したルクスリアは、続けて聞いた。
「ん? でも、ズボンとパンツを膝下まで下げていたでしょう? あれには何の意味があったのかしら? 解放感とかかしら?」
「ああ、足とか曲げてちょっとするとエコノミー症候群になっちゃうのよ、パンツ脱いでると結構持つのよね! 足の付け根が窮屈だと、もうあっと言う間だけどね」
「ああぁー、そうなのね~」
納得したのか、哀れに思ったのか、それきり黙りこんでしまう『淫蕩のルクスリア』。
私も覚えている、以前経験を共有した時に、なにやってんだコイツ? と理解出来なくて混乱したのであった、懐かしいなぁ。
まさか、あのシーンでスケベな事を想像していたようなゲスな読者はいないと思うが……
まさかいないよなぁ~(棒) ニヤリ