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※伽羅崩壊有り鴨……
※地雷さんばいばい
rd × pn
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『 誓った、 その代償 』
。
「 …… 俺と一生ここで暮らすって、誓って?」
らっだぁの声は、耳元でとろけるようだった。
でも、それはまるで”毒を染み込ませた媚薬”。
「 … 分かった、よ 」
( 言わないと、壊れちゃう気がした )
( 俺か、らっだぁか、 どちらかが )
「 …… 誓う 。 俺、ここでらっだぁと一緒に生きる 」
その瞬間、らっだぁは __笑った 。
満面の笑顔で、安心しきったように抱きついてきた。
「 …… ぺいんと 、 だいすき 」
「 一生、 だよ ? どこにも行っちゃだめだよ? 」
それからの日々は、完璧だった。
いや、完璧でなければいけなかった。
朝はらっだぁが俺の髪を撫でて起こしてくれる。夜はずっとくっついて寝る。スマホは、らっだぁの手の中。
外からの音は遮断され、誰とも会わない日々。
でも、俺は__笑っていた。
「 らっだぁ、 俺、 幸せだよ 」
「 俺もっ。 ぺいんとがいれば、他は何もいらない 」
ただし、それは言葉にした時だけ 。
ふとした瞬間、俺は表情は凍っている。
自分の意思を失ってく、そんな錯覚。
__ ぴんぽーん 。
玄関のチャイム 。 久しぶりに鳴ったそれに、らっだぁはぴくりと反応した。
「 ……だれ? 来るって言ってないよね? 」
「 ちょっと見てくる ー 」
「 待って 」
らっだぁが、俺の手首を掴んだ。
「 行かないで。 誰であっても関係ないよ 。 俺たちの世界に、誰も必要ないよ ? 」
( …… なに、 今の目 )
らっだぁの瞳は、少しだけ赤く滲んでいた。
でも
でも、
でも、、
俺は__手首を、振りほどいた 。
( このままじゃ …… )
( 何が 誓い だよ …… )
( 俺は …… ただ …… ただ …… ! )
__ ガチャ 。
玄関を開けると、そこに立っていたのは。
「 …… ぺいんと ? 」
「 ぐちつぼ …… 」
息を切らし、心配そうに見つめてくるその目が、やけに懐かしくて。
「 探したんだぞ、 お前 。 ……何してんだよ 、こんなところで 」
言葉が胸を締め付けた 。
「 ぺいんと ? 」
背後から冷たい声がした。
振り返れば、 らっだぁ 。
その目は、確かに笑っていた。 けれど、凍りつくような冷たい光が宿っていた。
「 …… 誰 ? この人。 知らない人だよね? 」
俺は答えれなかった。
らっだぁの笑顔が、恐怖に見えてしまったから。
でも同時に、それでも”その腕”に戻りたいと思ってしまう自分がいた。
( なんで、こんなに苦しいのに…… 俺 )
( …… らっだぁのこと、 嫌いになれない )
。