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※なんでもありなので注意
※地雷さんばいばい
※伽羅崩壊有り鴨……
rd × pn + gt
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『 支配 と 依存 』
玄関の扉を開けたその一瞬 __
俺の心は、二つに引き裂かれていた 。
目の前のぐちつぼは 、 かつて一緒に笑っていた日常の象徴。
そして、背後のらっだぁは、永遠をくれた狂気の愛。
「 ぺいんと 、 お前……何があった ? 」
ぐちつぼが優しい声で問いかける。
その声が、少しだけ__痛かった 。
( 助けてほしいって、言えばよかった? )
( でも俺 …… )
「 俺 、 もう …… 帰れないんだよ 」
「 …… へぇ 、 そういうことなんだ 」
らっだぁの声が静かに落ちた。
笑っているのに、声に温度がない。
「 ぐちつぼくん? 君 、 邪魔 。 」
「 ここは俺と、ぺいんとの世界なの 。 立ち入り禁止 って気づかなかった ? 」
ぐちつぼは、怯まなかった。
「 お前が、ぺいんとを閉じ込めてるって知ってる 。 」
「 …… ぺいんとは、そんな檻に入るようなやつじゃない 」
その言葉に、らっだぁの表情がひくりと歪んだ
「 檻 …… ? 」
「 ふふ、 違うよ 。 それは違う 」
「 ね、 ぺいんと ? 」
言葉を飲んだ。
でも、らっだぁの目を見てしまった__
そこには、本当に心からの恐れがあった。
( あの人、 怖がってる …… ぐちつぼに、俺を取られるのを )
( ……違うんだ。 俺は誰にも取られたくないだけなのに )
「 …… ごめん 、 ぐちつぼ 。 帰って 」
「 え …… ?」
「 俺、 ここで生きるって決めたんだ 」
「 自分で選んだ 。 だから …… 余計なこと、しないで 」
ぐちつぼは言葉を失った。
そして、そのまま何も言わずに__去っていた。
玄関を閉める音が、まるで世界からの隔絶音に聞こえた。
次の瞬間、らっだぁがふわりと近づいてきて、
俺の肩に額を押し当てた。
「 …… ほんとに、ごめん 。怖かった 」
「 ぺいんとが、俺から離れるのかと思って 」
「 でも …… やっぱり、ぺいんとは俺のだよね 」
そっとらっだぁの髪を撫でる 、
「 …… 俺も 怖かったんだよ、 お前がどんどん壊れていくみたいで 」
「 でも、 俺も同じくらい壊れてたんだと思う 、 」
ぴたりと互いの額をくっつけるように向かい合って、
2人の呼吸が、重なり合って__俺は笑った。
「 俺、たぶんもう、逃げられないや 」
その言葉を聞いた瞬間。
らっだぁは俺を強く抱きしめ、ぽろぽろと泣き出した。
「 …… 俺 、怖くて、ずっと、ずっと怖くて … 」
「 失うくらいなら、 ……全部壊しても、 ぺいんとを 守りたかった 」
涙で濡れたその声は、弱くて、幼くて、そして誰よりも強く存在していた。
その背中をさすりながら、静かに言った 。
「 いいよ 、 壊しても 。 壊されても 」
「 …… お前が俺を守ってくれるならそれでいい」
「 俺も、 壊れるまでそばにいる 」
。