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『絵描き』
そんな綺麗事が金を貰って働いている職業に 魅入ってしまった貴女は本当の阿呆だ。
絵とは、活版印刷や新聞の発達、写真という画期的なアイデアにより、衰退していった。
一つの趣味になってしまった。本業が絵描きの方々は、ほんの一握りなのは当然。
貴女のその小さい背中に、一体どれほどの覚悟が背負って、のしかかっているのか。
貴女の絵は綺麗だ。だが、こうも貴女を馬鹿にする所が面々に散らばっている絵とは…人々の格好の餌で、
貴女はただ、絵を描きたかっただけ。
貴女は絵で勝負がしたかっただけ。
それだけ。
なのに…
貴女に、絵を描かせてあげたかっただけなのに、いつの間にか、肉が散らばり、骨の匂いがあたりに漂った。
血肉の匂いは…チーズの様な、例えるならピザが連想される匂いをしている。
ピザが好き。その前に貴女が大好きだった。
目玉が柔らかく、もう暖かくない。貴方の絵にのみ独占できるその眼差しは、とても暖かい。それは今もそう。そんな暖かい目玉から、赤い何かが出ていた。
多分、赤みがかかった黒といった方が合うと思う。その絵の具よりも…思ったよりも手触りがいいそれを、私はこの先忘れない。
一生、一緒に居たいと思った。
恋時雨の様な、淡い恋だなんて興味も湧かないが。
貴女には、その雨が似合った。我ながら、とても矛盾していると思う。
絵の向こうの景色達に、恋していたのは貴女だった。
私は絵が好きな訳では無かったが、貴女が愛していたのは知っていたし、だから
貴女を向こうの景色にしようと思ったら…
絵の中に収まりきらないこの想いは、貴女を赤い絵の具にしてしまったらしい。
絵の中の貴女にしてあげたかったの…
私、どうすればよかったの?
貴女の夢は、まだ芽も出てない様な小さい物
『僕の夢は…もう、叶わないから。』
駄目、駄目だよ。諦めないで
貴女が此処で諦めたら、私は何を誰から奪えばいいの…?
貴女の全てを奪わせてよ!!!
貴女のその、キラキラと輝いている作品達、
最高の瞬間の数々、寿命さえも!!
全部…私に頂戴よ。貴女の輝きし画家としての人生も成績も金メダルも。貴方の知らない所で全部貰ってたの。貴女のを奪って
音楽は鳴り止まないまま、舞踏会は続いたまま、貴女は此処から何処へ行ってしまうの。
そんなこんなで、絵を描いている中
あの馬鹿馬鹿しい夢を語る口を張り付けた。
貴女が、絵になってしまった。
「生きている内は報われないんだって。」
画家に一番居るタイプ。居なくなった後
有名に輝いていく星の数々
その輝きは、何万年前にもう、消えているのに、阿保の私達はそれに価値をつけ、誰かの所有物にして自慢する…とても気分が良い!
多分、貴女は、大嫌いだろうけど!
蛆虫が背を這う様な孤独感が
私を呼んでいる…?
と、囁いた貴女の腕は、私にからみついて、
私(ぐぅ”ッッぁ…あ”ッッ‼︎
私は、何処か遠く、貴女を見ていたのかもしれないなぁ…こんなに近くにいる
さあ、貴様の負けが近づいてきているぞ、
まさか、死で決着がつくとはな!死んだとはいえ、生き霊となり、引き分けにしてやる…
私、大好きだよ、ーーちゃんの事!全部奪って、そのぐしゃぐしゃになってしまった顔とか、 見ていてとても清々しい気分になる!
死んで償え蛆蟲野郎…!!
先月、一人の遺体が見つかりました。
犯人はまだ見つかっておらず、
被害者の身元確認が急がれます。
いやー、今回の事件、とても残虐な事件でしたね。
まさか、遺体でとても幼稚なアートが描かれており、血文字では
ばかな人、と描かれていたそうです。
これ田中さん、どう思いますかーー
ーーー、ーーー。
もう、なにもきこえない…すべて、
全て、お前のせいだ…!!
また次回。