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白山小梅
白山小梅
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流されているって、こういう人間のことを言うのだろうか。馬鹿な女って、あたしみたいな女のことだろうか。
何一つわからないけれど、ただひとつ分かるのは、ちょろい女って、多分こんな女だ。
なんの抵抗もなく柊を家に上げてしまったあたしは、玄関が閉まったと同時に玄関のドアに押しやられてしまい、靴を脱ぐひまもなく深い口付けを落とされた。
予告なんて親切丁寧なことを、柊はしてくれなかった。
貪るような激しいキスに、最初から息が上がった。
柊の咥内に残ったアルコールを奪うように舌を擦り合わせると、柊もまたあたしの上顎をなぞってくる。
かさり、あたしの背中に手を回した柊からビニールが擦れる音が鳴った。正解か間違いが分からないのに、あたしも柊の背中に手を回した。
くちびるが触れる度にみだらな音が漏れた。そのうち、柊に太ももを抱えられて持ち上げられてしまい、身体が宙に浮いた。密着する温もりが気持ちよかった。
柊はその間もくちびるを離してくれなかった。
背中を壁につけたまま壁伝いに移動して、洗濯機に乗せられた。ちゅっと音を鳴らしながら唾液を送りあって、舌先を絡めて、恋人たちがするようなあまったるい口付けを、何度も何度も交わした。
「お前やっぱ軽すぎだろ」
「や、いつもは、ちゃんと、段階を踏んで、」
「説得力な」
「んんっ!柊、かみすぎ…」
「キスマの方が好き?」
首を傾げ、蠱惑的な笑みでのぞき込まれ、ふるふると首を横に振った。
「どっちも、好き」
柊が残してくれるものなら、馬鹿なあたしは全部が好きだ。柊はあたしの脚を広げると、迷うことなくショーツ越しに舐めた。洗濯機に物みたいに乗せられて、音を鳴らして蜜を吸われ、気持ちよさと恥ずかしさで頭がどうにかなりそうだった。でも、あたしは羞恥心より快楽を取って、力を抜いた。
ショーツが脚から抜き取られると、それを辿るように柊はキスを下に下にと落として行った。
内腿から膝の裏、ふくらはぎから踝まで、たまに痕跡を残しながらもねっとりと舌を這われ、遂には靴下を剥ぎ取られると、柊は躊躇うことなく足先までも舐めてくる。
こんなこと、流石にされたくないし、何より入口を舐められるより恥ずかしい。
「ね、待って。それはほんとに嫌」
だからあたしはお願いをした。間違ってはいないと思った。でも、柊は不敵に微笑みを浮かべるだけだ。
「は?ほんとに嫌がられたいからやってんの」
砂糖みたいな声をしておいて、柊はあたしの足の指全て、音を立てて舐めてしまった。悪魔だ。
「性格、最悪」
「今更それ言う?知ってるっしょ」
確かに、柊が酷い男だってことは十分知っているし、あたしはそれくらいで嫌いにならない。なれない。
柊のターゲットは、形だの色だの語っていた胸に移動した。両手で可愛がられて、たまに摘まれた先端を弾かれ、勝手にあえぎ声は大きくなった。
「乳首弱すぎ。吸われんのと、噛まれんの、どっちが好き」
「聞くな、ばか」
「じゃあ、勝手に探すわ」
足の指を舐められたことくらい、すぐにどうでも良くなった。