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昼休み。
——またしても。
ドンッ。
テーブルに置かれる、新たなフライドチキン。
しかも今回は——
「はい!味変バージョン!!」
満面の笑みの
シェドレツキー。
「スパイシー・ガーリック・ハニーの三種盛り!!」
「……学習したな」
腕を組む
デュセッカー。
「前回“悪くない”って言ってたんで!」
「だからなんだ」
「進化です」
ドヤ顔。
その時。
「……またやってる」
低い声。
振り向くと——
ブライト・アイズ。
「どうも!!」
即座に姿勢を正す。
「今日は味変です!!」
「聞いてない」
「でも食べますよね?」
「……」
少しだけ間。
「……まあ」
取る。
スパイシー。
一口。
「……」
咀嚼。
周り、静止。
「……前よりいい」
ぽつり。
「よし!!」
ガッツポーズ。
「で」
ブライトが視線を上げる。
「これ、いつまで続くの」
「飽きるまでです」
「……ふーん」
「じゃあさ」
シェドレツキーが少しだけ踏み込む。
「他に好きな食べ物とかあります?」
一瞬。
ジェーンが横でちらっと見る。
(また聞くんだ……)
「……」
ブライトは少し考えて、
「……ポテトとか」
ぽつり。
「揚げ物系」
「……」
シェドレツキー、止まる。
次の瞬間——
「了解しました!!」
「次、ポテト攻めます!!」
「攻めるな」
デュセッカー即ツッコミ。
「いやこれもう」
シェドレツキーが真顔で言う。
「ファーストフードデートいけるでしょ」
「は?」
ブライトの眉が上がる。
「ポテト好き=行ける」
「どういう理論」
「一緒に食べたら楽しいじゃないですか」
「……」
数秒の沈黙。
ブライトがじっと見る。
「……あんたさ」
「はい」
「やっぱ変」
「知ってます」
でも。
完全否定しない。
「……」
ブライトは少しだけ視線を逸らして、
「……ポテトは好き」
小さく。
「じゃあ今度——」
「考えとく」
先に止める。
「……!」
シェドレツキーの目が見開く。
(完全拒否じゃない……!?)
「……やるな」
小声で言う
デュセッカー。
「いやマジで」
珍しく感心。
少し離れた場所。
腕を組んで見ている
ビルダーマン。
「……進展している」
なぜか真剣。
「これはもう」
デュセッカーがぼそっと言う。
「観察対象が増えたな」
「だな」
その横で。
ジェーンは静かにその様子を見ていた。
「……」
(やっぱり)
(両方とも変わってる)
ちらっと、ジョンを見る。
ジョンも気づいて目が合う。
「……」
「……」
無言の共有。
(あっちはあっちで)
(進んでる)
「……バカ」
小さく呟くジェーン。
でも。
ほんの少しだけ、面白そうだった。
その中心で。
「次はポテトか……」
真剣に考え始める
シェドレツキー。
その視線の先。
「……」
何も言わずチキンを食べる
ブライト・アイズ。
でも。
ほんの少しだけ。
前より距離は近づいていた。