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「ぷっ」
「あっはっはっは」
クレアが笑い出す
もしかして
笑われてる?
「お前、誇って良いぞ。わっちがこれほど笑うのは100年に一度じゃからな」
腹を押さえ
まだ肩を震わせている
クレア
何というか
最初のイメージとは違うな
「それにしても、本当に実力でスキルを発動させるとは」
ん?
「え?あれって嘘だったのか!?」
「ま、まあの…それはさておき」
あ、話逸らした
「ふむ、面白いのう。これは、魔王たちにとって新たな風となるかも知れぬ」
クレアの目が変わる
先ほどまでの様子とは打って変わり
俺のスキルを慎重に値踏みする様に眺める
「うむ…うむ!」
「合格じゃ」
合格
即死は免れた訳だ
あまり実感はないが
それでも嬉しい
「それじゃ、次の部屋へ行くぞ」
「これで終わりじゃ無いのか?」
これと同じような事をもう一度するのか?
「いいや、お前が魔王になる事は確定じゃ。しかし、その質がまだ決まっていない。今からするのは契約の儀。その名の通りお前のしもべとなる魔物を召喚するのじゃ。魔物の質でお前の質が決まる。」
魔物を召喚する…
俺はどんな魔物を召喚するのだろうか
野蛮な奴は嫌だな
出来れば人型がいい
一部屋移動する
相変わらず石造りの部屋だが
何も無かったさっきの部屋とは違い
部屋の真ん中に水晶が置かれていた
水晶のそばへ移動する
水晶に映る自分の顔は
良くも無く悪くも無く
一般的な顔だった
少し期待していたのだが
期待が打ち砕かれたとはいかないが
かなりヒビが入った
「さて、言った通り魔物を召喚するのじゃが、此処では、魔法を使うための魔力では無く。魂の力で行う。これは、魂が強い程魔物は強く、弱い程魔物も弱くなる。単なる魔力の量では測ることが出来ないのじゃ。」
単純な強さでは無い
魂の力か
「魂の力って何なんだ?」
「魂の力とは、わっちらの第二の心臓と言っても過言では無いもの。魂の力が無ければ魔力を扱えず、何も出来ない状態となる。まぁ、魂の力については、わっちらも知らぬ事の方が多い。ただ、明確にわかっている事は、魂の力の強さは魔王それぞれな事、魂の力が完全に失われた瞬間わっちらは魔王では無くなる事じゃ。」
俺らにとって大切なものなんだな
「さて、話を戻すぞ。このまま召喚をしても良いのじゃが、それだと召喚する魔物はランダムになる。」
「それは少し嫌だな。運が悪い場合めちゃくちゃ知能のない奴が出てくるって事だろ?」
「そうじゃ。しかし、召喚される魔物をある程度選ぶことができる道具がある。それがこれじゃ。」
出されたのはよく分からないビー玉程の大きさの玉
色は濃い紫で、中でその色が渦巻いている
「これは魔性石。この石は特殊でな、無数の属性があるのじゃが、さっきも言った通り望む属性を水晶に入れる事で召喚される魔物をある程度厳選することができる。」
「例えば、わっちの【魔】の魔性石で言ったら、魔力が多い魔物を召喚することが出来る。そして、お前に【魔】の魔性石をやろう。それと自分の魔性石を水晶に入れて召喚して見せるのじゃ。」
【魔】と【素】の魔性石
そういえば【素】の魔性石ってどんな特徴があるんだろうか
全く想像がつかないな
まぁ良い
やってみるか
「魔性石の作り方は手に魔力を込めるのじゃぞ。魔力をお粗末にすると、その分魔性石も粗悪品になるから注意が必要じゃ。」
スキルを発動した時と同じように
流れる魔力を手に集める
気がつくと白色の魔性石が一つ
沢山の魔力を入れたのだから
粗悪品ではないだろう
水晶に魔性石を入れる
水晶はちゃんとした物質なのに
魔性石は水の中に入るようにすんなり入る
水晶に手をかざすと
水晶が光りだす
体の魔力とは別の流れるものが水晶に吸い取られる感覚
ただ不思議と嫌な感覚はしない
光はどんどん強くなっていき
それと同時に魔力とは違う…魂の力が吸い取られていく
そして
光が収まっていき
現れたものは…
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