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『初恋』
※gtrd、学パロ
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四月
俺の前に天使が現れた。
濃い青色の髪に、深海を思い出させる透き通った青い目。
rd「初めまして、rdです。よろしくお願いします」
彼は簡潔に言って、空いている席に座った。
俺の席の、2列前の隣、窓際。
クラスの中でも、一際目立つ青髪が風に揺れる。
恋や、そういった感情を一切知らなかった俺でさえ、半ば強制的に思い知らされた。
これが、人生で初めての一目惚れ、「初恋だ」と。
五月
一ヶ月経った。
後ろの席から、クラスメイトと楽しそうに話す彼を見つめる。
rd 「っ、あ”っははははっ、はぁ〜…」
可愛らしい顔立ちからは想像できないような、豪快な笑い声。
そのギャップでさえ、愛しく思えてしまう。
彼とはまだあまり話せていない。
話しかけようとしても、この思いが邪魔をして、話しかける勇気が削がれる。
もどかしい、苦しい…
もっと、もっと近づきたい、話したい…
さまざまな感情がごちゃ混ぜになって、押し潰されそうだ。
でも、彼の幸せそうな顔を見るだけで、そんなこともどうでも良くなる。
俺は、彼を大切にしたい。
自分の感情は、rd にとって邪魔になるから、無闇に話しかけるようなことはしない。
遠くから、そっと、彼の幸せを願う。
六月
さらに一ヶ月、転機が訪れた。
rd 「い”っだぁ〜…」
正面には、あれほどにまで恋焦がれた彼の、尻餅をついた様子。
鼻先を抑えながら、薄らと、目に涙を浮かべていた。
辺りにはプリントがばら撒かれている。
gt「あっ、ごめん!大丈夫そ?」
そう言って手を差し伸べる。
平常心を装いつつも、心臓の鼓動は早まるばかり。
rd 「別に…」
手を取りながら彼は呟く。
彼に触れた手が熱をもつ。
赤面を隠し切れそうになかったので、早急にその場を去りたかった。
rd 「てかお前、gt…で合ってる?」
運が良いのか悪いのか、彼に話しかけられる。
俺は素っ気なく「ああ」と返すことしかできなかった。
rd 「そっか、初めましてで申し訳ないんだけど…これ拾うの手伝ってくれない?」
申し訳無さそうな顔をして、床に落ちたプリントを指さす。
俺は、「全然!、ぶつかったのは俺だし」と言って一緒にプリントを集め始める。
細くて綺麗な指が、プリントを拾い集める。
その姿にも目を惹かれるのは、俺が、病的なほどに彼を好きだからだろうか。
不思議なものだ。
二ヶ月前では想像できなかった、目の前の彼との会話が。
幸せを噛み締めながら、プリントを渡した。
彼は明るい笑顔で、「gt、ありがと!!」と言って足早に去って行った。
名残惜しい気持ちもあれど、彼との初めての会話だ。
一生の思い出として、脳内に焼き付けておこう。
次の日
rd「gt〜!昨日はありがと!」
彼は笑顔で話しかけてくる。
俺は驚きを隠しきれず、「ああ…うん」と素っ気ない返事しかできなかった。
2日連続で会話?、俺死ぬ?
呆然としていると、彼は続けて話しかけてきた。
rd「てかさ、まともにお礼できてないから…今日、この後空いてたら遊びに行かない?」
は?、え、俺本当に死ぬのか?
俺は元気良く「行く!!」と言った。
彼は驚いた顔をしたが、ニカッと笑い、
rd 「じゃあ放課後、校門で待ってて!」
と言った。
眩しすぎるくらいに輝く笑顔に悶えつつ、この上ない幸せを噛み締める。
その日は、世界がふわふわするような、感覚に陥り、不思議と心地よかった。
校門へ向かう足取りは、軽かった。
次の日
rdとはすっかり仲良くなった。
クラスではいつも話し、お昼も一緒に食べ、放課後は同じ帰り道を並んで歩く。
rd 「gtって本当にいい奴だよなー」
こいつは、俺の気も知らないで、またそんなことをほざいて…というように悪態をつく。
しかし、本音は嬉しくてたまらない。
褒められるのも、肩を並べて歩くのも…
gt「ハァ?別にそんなことをないだろ」
rd 「はぁ?何言ってんだ、優しいし??」
そんなことを話しながら、一秒でも長く、この時間が続いてほしいと願う。
rdの家に着く。
どんな時でも、別れるのが名残惜しい。
もっと一緒に居たい気持ちを、ぐっと堪えて「じゃあな」と手を振る。
rd 「バイバイ!また明日ね!」
彼の笑顔が夕日に照らされる。
別れた後、家路を歩く俺の足取りは、想像できないほど軽かった。
さらに、しばらく経った。
rdとは気の置けない仲となった。
しかし、いくら仲が良かったって、俺の思いは届かない。
距離は近づけど、まだ遠い。
いっそのこと、全部吐き出してしまおうか…とも考えたが、柄にもなく、関係が壊れることを恐れていた。
満たされない心は、積もりに積もって大きな塊へと化していた。
そんな時だった。
rdに夏祭りに誘われたのは。
rd「やっぱり、gtと一緒に行きたくて…だめ?」
ちらちらと上目遣いで見てくる。
この目をされたら最後、断ることは不可能だ。
俺が「いいぜ」と答えると目をキラキラ輝かせて「やった〜!!」と言う。
そんなrdが子供っぽくて可愛くて、愛おしかった。
夏祭りの日。
俺は10分前くらいに着き、rdを待っていた。
いつもより丁寧に髪を整え、浴衣を着てみた。
rdの反応が楽しみだった。
rd「gt〜!!」
予想よりも早くrdは来た。
rdの髪色によく合った、深い青の浴衣を着て、大きく手を振って、小走りでやって来る。
rd 「待った?」
gt「今来たとこ、浴衣似合ってるぜ」
rd「えっ、そ、そう?うれし〜///、gtもよく似合ってるよ!」
少し照れて頬が赤くなっている。
そんな姿も愛らしいなと思い、祭りの屋台へ向かった。
二人で屋台を回る時間は、幸せそのものだった。
美味しそうに綿飴を食べるrd、射的で景品を落としてドヤ顔のrd、いろんなrdが見れて嬉しかった。
人が増えてきて、rd が押しつぶされそうになっていた。
はぐれないように、そっと手を繋ぐ。
rdは驚いたように目を見開き、そっぽを向いてしまった。
rd「ねぇgt、」
gt「ん、 どうした?」
rd「あっちにさ、花火の穴場スポットがあるからさ、行ってみない?」
gt「ああ、いいぜ!」
rdが俺の手を引く。
rdの小さな背中に連れられて、穴場スポットに着く。
俺たちは地べたに腰を下ろして、空を見上げる。
rd「…gt、今日一緒に来てくれてありがと」
gt「いいんだよ、別に、俺も来たかったし」
沈黙が流れる。
お互いの存在を静かに感じる、穏やかな沈黙。
不意に、rd が口を開く。
rd「gtのおかげで毎日楽しいし、本当にお前のこと……信頼してる」
“信頼”…ね。
俺はまだその程度の存在だったのか、と思い知らされる。
溜まり続けた塊が、口を突いて出そうになる。
gt「なぁ、rd…」
rd「あっ!gt、花火!」
言い終わる前に遮られた。
俺の浴衣の袖を軽く引き、大空に開いた花を指さす。
花火の明かりに照らされた顔は、美しくも、儚かった。
しばらくの間、黙って花火を眺める。
rd 「ねぇgt、さっき…何言おうとしたの?」
rdは言った。
期待に潤ませた目をしながら。
言ってしまおうか、やめようか…
俺はしばらく考えたが、rdの目には逆らえない。
rdに向き合って、言った。
rd、
俺は
お前のことが
“好きだ”
rdは驚いたような目をした。
俺自身も、溢れる思いが止まらなかったことに驚いた。
rdは顔を伏せたり、口を開いたり、閉じたり、明らかに動揺していた。
意を決したような顔をして言う。
gt…
俺も
gtのことが______。
俺たちは静かに、でも熱く抱き合った。
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