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「男三人に性欲解消のおもちゃにされていただけなのに、陸と恋人同士になれたと思い込んでいたその子は惨めすぎるよね。惨めな女を恋人にする男はもっと惨めだと思う。私は夏梅君にはそんな惨めな人生を歩んでほしくないんだ。嫌なことはさっさと忘れて、私と幸せな恋とセックスをしていこうよ」
「嫌なことじゃない」
僕がそう言うと彩寧さんはキョトンとした表情になった。
「今なんて言ったの?」
「映山紅さんと恋をしたことは嫌なことじゃないと言ったんです」
「それはどういうこと? 私じゃなく、霊山寺さんを選ぶということ?」
僕がうなずいてみせると、彩寧さんは血相を変えて質問攻めにしてきた。
「4P経験もあるビッチのくせに君にはセックスさせない霊山寺さんを選ぶ? その選択にどんなメリットがあるの? その決断に後悔しない自信があるの?」
「彩寧さんがおっしゃる通り、映山紅さんを選ぶメリットは特に考えつきません。ただ僕が彼女を好きだから離れられないだけです。だから後悔しない自信もないです。たぶんめちゃくちゃ後悔するでしょう。きっと映山紅さんを選んでも選ばなくても、どちらを選んでも後悔するのは間違いないです。どうせ後悔するなら、選んで後悔しようと思ったんです」
「私を選ばないにしても、その子は選ばないでほしいんだけどな」
「それは僕のためというより、彩寧さんのためですよね? あなたは僕のことが好きだと言ってくれますけど、たぶん僕を好きだと思う気持ちより映山紅さんを憎む気持ちが強くて、僕を奪うことで葛城陸を取られたことの仕返しがしたかったんじゃないですか?」