TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

可愛い副委員長

一覧ページ

「可愛い副委員長」のメインビジュアル

可愛い副委員長

23 - 可愛い副委員長#23

♥

170

2023年09月23日

シェアするシェアする
報告する

ぺ「しにがみ…」


いつまでもこの時間が続けばいいのに。

そう思った。


し「ぺいんとさんって意外と子供体温なんですね笑」

ぺ「うるせぇ笑」


好きな人と下らないことを言い合って笑い合う。

それだけで十分幸せを感じた。


ぺ「しにがみがいてくれてよかった」

し「僕も、ぺいんとさんがいてくれてよかったです」


そう言って、眩しい笑顔を俺に向けた。


ぺ「しにがみ…俺と付き合ってほしい……!」

し「……………」

ぺ「……しにがみ?」


うつむいて黙り込んでしまった。


ぺ「しにがみさん……?」

し「……あっ、すみません!!いざ告白されたら頭が真っ白になっちゃって…///」


焦り出すしにがみに、俺はもう一度言った。


ぺ「俺と、付き合ってくれませんか」


起き上がり、床ドン状態のままはっきりと言った。


し「……はい///」


真っ赤な顔を手で隠し、小さな声で言った。


し「よろしくお願いします…///」

ぺ「よっしゃーーーーーー!!!」

し「ちょ、声がうるさいです!!」

ぺ「ごめんごめん笑」


今まで望んでいたことが叶ったのだ。

誰でも俺みたいにテンション上がるだろう。

でもしにがみは男同士でも大丈夫なのだろうか。


ぺ「俺たち、恋人同士ってことでいいよね?」

し「はい!」

ぺ「でも…しにがみは男同士でも大丈夫なの?」

し「はい!大丈夫ですよ!ぺいんとさんと遊んだときも……その…」


また顔が赤くなった。


し「キス…したときも、嬉しかったですし///」

ぺ「しにがみぃ~!」


恥ずかしながら可愛いことを言うしにがみくんを見るのは初めてで、新鮮だった。




ぺ「早く退院しないとな!」

し「ですね!」


満面な笑みを俺に向けてそう言った。


ク「あ!やっと見つけた~!」

ぺ・し「クロノアさん!!」

ク「もう~何やってんの?心配したんだからね!」

ぺ「すみませんでした!そろそろ戻るか!」


しにがみは大きく頷き、俺の隣に並んだ。

俺たちは世間話をしながら病室へ戻った。




数分後、見慣れない病室の番号が見えてきた。


ク「あちゃみ……」

ぺ「知り合いですか?」

ク「いや別に」

ぺ「?」


考え事をしているのか、眉を寄せて「あちゃみ」の文字を見つめていた。


し「僕帰りますね!」

ぺ「了解!来てくれてありがとう!」


俺とクロノアさんはしにがみを見送り、病室の中へ入った。


ぺ「あ!もしかして!」

ク「ん?」

ぺ「あちゃみさんてクロノアさんの彼女とか…ですか?」


クロノアさんの耳元に口を寄せ、小声で聞いた。


ク「違うよ笑、あちゃみさんとはなんの繋がりもないよ」

ぺ「なんだぁ~」

ク「確かこの病院…あちゃみさんのお父さんの病院だったと思うんだけど……」

ぺ「へ~…じゃああちゃみさんって実は頭いんですかね?」


そう聞くと、クロノアさんは小さく頷いた。


ク「多分ね」


すると、何度も瞬きをしながら大きなあくびをした。


ク「ねぇぺいんと…ちょっと寝てもいいかな?」

ぺ「えっ、ここで?!」

ク「おやすみぃ~」

ぺ「ちょいちょいちょいちょい!」


クロノアさんは、ベッドの上に上半身をおき、目をつむった。

そして、数秒後には寝息をたてはじめた。




視点 kr


ク「おやすみぃ~」

ぺ「ちょいちょいちょいちょい!」


今日もいつもと変わらない日だったが、何故かすごく疲れていた。

毎日しにがみくんに嫉妬して疲れがたまっていたのかもしれない。

それに絶対あの二人はさっき「恋人」という関係になった。


ク「……………」


きっと、しにがみくんにぺいんとを奪われた嫉妬で頭がおかしくなったのかも

と思うくらい、自分らしくない行動をしている。

それでも、しにがみくんがいない今、少しでもぺいんとを独り占めしたくて

膝の上に顔を伏せた。


ぺ「うぅ~…どうしよ……」

ク「……………」


膝から伝わってくる体温が心地よくて、いつのまにか眠っていた。




視点 pi


ぺ「我慢するかぁ…」


すやすやと眠っている寝顔は、とても綺麗だった。


ぺ「……俺なんかのどこが…」


ほとんど毎日見てきたクロノアさんの顔が、何故か別人のように見えた。


ぺ「……………」




あまりにも暇すぎたので、クロノアさんの髪をさわってみた。

さらさらな髪が、俺の指の間をすり抜けていく。次はおでこにふれた。


ク「ん…」

ぺ「!」


とっさに手を離した。だが、クロノアさんはまだ眠っていた。

俺は安堵し、今度は唇をなぞった。


ク「ん…う……」


唇をなぞる度に声が漏れてくる。


ぺ「ちょっと面白いけど……さすがにやめないとな…笑」


気持ち良さそうに眠るクロノアさんを見て、俺はボソッと呟いた。

この作品はいかがでしたか?

170

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚