20××年__
「これは…どういうことだっ!」
男が1枚の紙を目の前にして、机をおもいっきり叩いた
その音に、その場にいた全員が、体をビクッとふるわせた
もちろんわたしも
それはそのはず、年々、殺人事件・死者の数が、右肩上がりになっているのだ
男が怒り狂うのも分かる
そしてそのせいか、人々の死への関心度が、だんだんと少なくなってきた
つまり、テレビで「○○県で大火事が発生し、焼け跡から、5人の遺体が見つかりました__」
と報道していても、その話に耳を傾ける事もなく、
スマホをさわっているか、「ふーん」で終わってしまう事が多いのだ
そして10代の死がどういうものなのか、理解していないという人が、
国の調査で、なんと6割をしめている事がわかったのだ
「これからの日本をになっていく10代が、このような事ではダメだ!」
男が再び机を叩く
そしてまた、その場にいた全員が、体をふるわせた
「そこでわたしは、ゲームをしてもらう事にする」
__ゲーム……?
男の言葉に、その場にいた全員が、ざわめきだした
「具体的に、何をするのですか?」
1人の男が聞くと、男は
「ゲームとは、いわゆるデスゲームだ」
そう答えた
デスゲーム_それは人が死んでいく悪魔の遊び
そのような事をしては、日本は__終わってしまう
そう言おうとしたが、声が出なかった
他の人達もだ
「具体的に何をするかは、毎回変わる」
男は話を続ける
「そして、問題は参加者だ」
「参加者は、アイドルやYouTuberなど、有名な奴がいい そして、大人数__それが条件だ」
「ということで、何かいい案はないか?」
再びざわめきが起こる
周りの人と話し合っているのだろう
わたしにも、近くの人が話して来たが、わたしは1人で考えたい
「よし、それじゃあ何かいい案は__誰もいないか」
それはもちろんだ
誰も、選びたくなんかないだろう
「_それじゃあ、君」
しばらく考えた後、男はわたしは指差した
__最悪だ よりにもよってわたしだなんて
だけど、頭の中に、いい人達は浮かんでいる
言いたくないが、言わなかったらどうなるか__
そう思うと、自然と口が開いてしまった
「はい、わたしはカラフルピーチという実況グループが良いと思います」
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