「お待たせ、しょっぴー」
「うん」
「ご飯作ってあげるから、うちで食べて、話もしよう」
「わかった」
マネージャーが運転してくれる車に乗り込んで俺の家へと帰る
みんなが、なんの違和感もなく俺に翔太くんを任せて送り出したことから、なにかは感じているんだろう、素直に返事をしてくれた
「体は大丈夫?」
「うん、どこもなんともなかった」
「そっか、良かった」
そっと頭を撫でると、目を伏せて視線を彷徨わせて戸惑う様子を見せるものの、おとなしく撫でられている
耳が少し赤いのは、今は何も言わないほうがいいだろう
「着きました」
「ありがとうございます。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
部屋に入ってソファに2人で腰掛ける
「しょっぴー、あのね、今の俺たちの関係性について色々と説明しなきゃなんだ」
「………もしかして、付き合ってるの?」
「うん、そう。」
「………やっぱり、そうなんだ」
少し考えるような表情を見せる
「今は俺はしょっぴーを翔太くんって呼んでて、しょっぴーは2人の時は蓮って呼んでくれる。しょっぴーの家は今も借りたままだけど、ほとんどの時間を俺の家で過ごしてるんだ」
ぐるっと部屋を見渡すしょっぴー
「めめの部屋ちょっと変わってる」
「ふふ、翔太くんが綺麗にしてくれてるからかな」
「あれは2人の写真?」
「うん、俺のお気に入り」
「見ていい?」
「どうぞ、他もゆっくり見て。どこ見てくれても大丈夫だからね。俺はご飯作ってるから」
写真を見たり、違う部屋も見に行ったりしているしょっぴーを視界の端にとらえながら、簡単なご飯を作る
部屋を一周した後、TVボードの写真の前に座り込んで、ぼーっと眺めていたしょっぴーに声をかける
「ご飯、できたよ。食べよう」
「ん、ありがと」
「「いただきます」」
「ん、うまっ!」
「ふふ、ありがとう。その反応だけはずっと変わらないよね」
「っ!……悪いかよ」
「そんなこと言ってないでしょ。可愛いなと思ってるよ」
「っ!なっ!……急にかわいいとか言うな…」
「ふふふ。今でも毎回ちゃんと美味しそうに反応してくれるの、嬉しいんだよ」
「………そうかよ」
「写真見てたの?」
「うん、なんか不思議な感じした。変わったような、変わらないような」
「そっか…」
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