その巻が完成した場合は、題名の横に「改」をつけます。
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いやいやいや、オーガ同好会研究施設って、ここ!?
俺は依頼現場のオーガ同好会研究施設の前で目を見開いた。
俺の隣でマールも目を見開いている。
俺の肩の上ではフックとカルが鳴いた。
そう、俺は一旦ルミア冒険者ギルドから家に戻り、使役生物を全員連れてきたのだった。
オーガ同好会研究施設という名前からして、てっきり普通の家の中に、檻とかにオーガが閉じ込められている状況を思い描いていたけれど、全然違った。
横長で二階建ての、まさにイ○ンモールの駐車場含めた大きさくらいの真っ白な建物。
所々にある窓ガラスは薄い水色。まさに、アニメに出てくる研究施設って感じ。
「えっと、君はキングオーガ討伐依頼を受けてくれた冒険者かい?」
この人が、依頼ボードに書いてあったリヒトっていう人かな?
「はい。そうですが、リヒトさんですか?」
「おぉ、やっとあの依頼を受けてくれる人が来た!」
そう嬉しそうに言いながらリヒトさんはめちゃくちゃかっこいい近未来系両開きドアの前に立った。
リヒトさんが両開きの暗証番号ロック式超頑丈自動ドアに暗証番号を入れると、ドアに刻まれている模様が緑色に光った。
すると、ゆっくりと扉は両開きに開き、俺の目に真っ先に飛び込んできたのは…。
白い空間だった。
建物自体はいくつか窓があるだけの簡素な白い、座布団のような建物だ。
だが、内装は外装からは予想できないほどの内装だった。
壁に沿って、そして壁から少し離れたところどちらにも一定間隔で黒い、紫色の古代文字のようなものが刻まれている柱が立っている。
そして黒い柱は縦または横にある柱をつなぐように青く、薄く光る結界を張っている。
そしてその結界檻の中には数体のオーガがいる。
そんな結界檻が壁一面に何個もあるわけで、ましてや檻一つ一つに違う種類のオーガを入れているようだ。
「ここが我らオーガ同好会が誇る「オーガ研究施設」です。」
へー、ここがオーガ研究施設…。
マールも驚いたように目を瞬きし、興味深げにあたりを見回した。
「そんな我々の誇りがあるオーガ研究施設なのですが…、地下にある「オーガ核研究施設」での実験で、実験体だった二体のオーガを進化、、暴走化させてしまい通常より凶暴化し、自我がなくなったキングオーガが二体も誕生してしまった、というわけです。」
へー。それにしても、よくここまでこの施設はキングオーガの攻撃に耐えたな。
「今はなんとか地下に閉じ込めている状況です。この研究施設はプラチナ86%の素材を壁などに使用していますので、おそらく耐え続けると思いますが、キングオーガは老化では死なないモンスター。ましてや技を使うほど筋力が上がる威力増幅系スキルを持っていますので、おそらくあと数時間以内に倒さなければ、この研究室は崩壊します。」
は?
俺、責任重大すぎない?
リードは呆然としながら、地下室に続く梯子の場所を冷静に説明するリヒトのことを見たのだった。
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