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「ふたりきりの夜」
「じゃ千夏（ちなつ）、戸締りはきちんとしてね。夕飯は適当につくって食べといてね」
「千夏、親がいないからって、夜は出かけちゃだめだぞ」
「もう、わかってるよ！いってらっしゃーい」
お父さんとお母さんは同窓会があり、一泊二日で九州に旅行だ。
両親を見送ってすぐ、友達に映画に誘われ、一緒に観た帰り。
ひとりになった途端にお腹がすいて、ハンバーガーショップで食事を終えた時、店内の電気がふっと消えた。
「えっ」
「なんだー！？」
「えっ、どうしたの！？」
店内が大騒ぎになり、私は急いで店の外に出た。
トラブルかなにかでハンバーガーショップの電気が落ちたんだと思った。
でも店の外は、オフィスビルや道路の信号、映画館があるショッピングモールも真っ暗で、街の灯りがなにもかも消えていた。
「なにこれ……」
「えっ、停電！？」
「うっそ、これやば＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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