テラーノベル
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大っ嫌い。
愛してるわけない。大嫌い。
「涼ちゃん〜も〜やめてよ、!」
「えへへ、ごめんね、!」
腹立つ。
どうしたら、こんなにのらりくらりと生きてられるの??
思わず拳を握りしめる。
俺がいなくなっても。どうせ変わらないんだね。
俺は元貴。死んだ。
涼ちゃんに後ろからハンマーで叩かれた。
死んでいく感覚はとても気持ち悪いものだ。
ハンマーなんかに叩かれたものだから、死んでいくのに時間がかかる。
自分の体がだんだん冷たくなっていくのを見て「あ死んだな」と思い込んだ。
割と死は恐れるものではないとわかった。
そして、涼ちゃんは怯えた顔をして逃げていったまま、俺は死んだ。
そうやって、今は空の上にいるわけ。
俺は
若井を殺したくてたまらなかった。
車を見るたびに若井を轢いてくれと願った程だ。
スノードロップをあげたのは
貴方の死を望んでいるから。
なんで俺がそんなに若井を殺したがってるかって??……話すのすら億劫になる。
若井は俺に突然告白してきた。
「元貴、ずっと好きだった、付き合って!」
そうやって手を差し伸べる若井を見て俺は
嗚呼。真剣なんだなと思い、手を取った。
笑ってあげた。
「よろしくね、若井」
その時に若井が大号泣して大変になって。
涼ちゃんもきちゃって。
懐かしい思い出だな。
そこからだった。あの時オッケーしなければよかったと思う。
「お待たせ」
付き合った初デートの日。
「ねぇいつまで待たせてるの?」
「いいじゃん、やめてよ」
若井が初デートで遅刻。
10分や15分じゃない。
2時間だ。
何度メッセージを送っても電話をかけても既読はつかず、応答せず。
そして、来た挙句にはごめんも無しで。
そこから違和感を持ち始めた。
2回目。
「遅れた」
3時間遅れ。
3回目。
「…帰ろう」
4時間遅れ。
「……そんなに、俺のこと大事じゃないの?」
「なんで?」
「何でって、毎回遅れてくるじゃん…」
「……ちゃんと好きだよ?」
そうやって俺の肩を押す。
俺が尻餅をついた。
「……俺もう帰るね」
そう言いながら俺の手を引くことなく。
あの時みたいに笑ってくれることもない。
俺らしばらく泣いた。
あの時からどうして変わってしまったんだろう。俺がダメにさせちゃったのかな。
「……そうか、…」
その悲しみが
殺意に変わった。
だから予告しといてあげたんだよ。
スノードロップをあげて。
涼ちゃんだけは勘がいいみたいで気づいてたみたいだね。
でもね。ある噂があるんだよ。天国には。
「知ってる?達成できなかった願いを成功させたら生き返れるらしいよ…!!」
そうある天使が言っていた。
だから、噂なんてバカバカしいけどやってみる。
空から若井と涼ちゃんを見る。
…楽しそうに買い物して笑ってるや。
「……はぁ、早く死ねばいいのに」
そう思いながら若井が服を手に取る。
その瞬間。
棚が倒れた。
いや、俺が倒した。
「…!!??若井”っ!!!!??」
あれれ。涼ちゃんが困ってる。
「ねぇ”ッ!!若井!!返事してッ!?」
「若井…っ、若井……”ッ、…!!!?」
若井は何一つ反応しない。
……死んだ…??
俺が棚を倒したからだ。
「……んふふ、……あっははは、……」
「……!?元貴……!?」
あれ。
「……」
あ。見えてるのか。
俺生き返ったんだ。
あの噂は本当だったんだね。
「ふふふ、…涼ちゃん……」
「元貴…?なんでッ、ここに、」
「…貴方の死を望みます。」
「………もしかして、ッ、……」
「……スノードロップ」
「…ッ…元貴が、若井を、……」
「……知ってる?涼ちゃん」
俺は涼ちゃんの顎を持ち、言う。
「俺は世界一若井のことが大嫌いなんだよ」
そうやって笑った。
the end
わけわからん!!!
コメント
1件
わけわからんくても私は好きです、こういうやつ(?)