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お世辞でも綺麗とは言えない僕の顔が、浮腫んだことによって更に醜く見える。


だから泣きたくなかったのになぁ、と思う。


びっくりするほど僕のことを分かってくれていて、僕が初めて彼に出会った時に想像した人物像その通りだなと思った。


自分が努力している姿は、想像もしなかった誰かが知っている時がある。


身近な家族や友達が分かってくれていなくても、全く話したことのないクラスメイトが自分の頑張りを分かってくれていたりする事がある。


まさに今回、その状況が発生した。


毎日僕は世界に縋って生きていた。


自分にどんな欠点があるのか分析しきっていて、自分の欠点ばかり把握している。


それを向上心に回して、嫌いな自分を好きになる為に努力をしてるつもりの僕だった。


自分が嫌い事には理由があって、その理由は自分の能力にあると信じて疑わなかったが、最近は自分が嫌いなのは自己肯定感が低いからだと分かり始めていた。


例え自分の能力が上がったからと言って自分のことを好きになれる日は一向に来ない。


向上心に終わりなどないからそうなるのだろう。


だからこそ終わりのない努力の日々に疲れていく。


更に誰にも分かってもらえない。


そんな日々の繰り返しが今日、いいや、今やっと覆されたのだ。


昨日まで全くの他人だったはずの僕たちが、理解しあっている。


何も見ていないはずなのに、分かり合えてしまったんだ。


ちょうど通学途中というのに涙が止まらない。


わかってくれる人などいないと思っていたからそれほど嬉しかったんだ。


これまでやってきて良かったと思える瞬間だった。


1人残さずこの世界には生きる人間に幸せになる権利があると、酔った勢いで彼は溢した。


本当にそんなことあるかと疑っていたが、すぐに信じてしまった。


誰も理解しなかった僕の事を理解してくれているのにそれに間違いはない、なんて。


そんな風に人によって態度を変えてしまう自分の事を、嫌いだったはずなのに何故か自分から愛しに行った気がした。


彼が言うには、人生の途中で起こる出来事はランダムで、辛いことも幸せなことの割合も決して一定数決まっているわけじゃない。


一言で片付けてしまえば、人生の最後以外全くどうでもいいということだ。


人生最後の時間は、必ずしも幸せになる権利があると決まっているのに、それ以外の、人によって変わる事項がどうでもいいだなんてとても僕のようなひっそりとした人間からは出てくることのない考えだなと思った。


とてもありがたい貴重な意見だと思う。


生きている中で生まれる悩みは、人生最後の時以外に発生するものであり、これ以上未来がないと思えれば失う悩みだ。


僕らは勝手に未来が当然かというように続いていると思い込み、未来を心地よく過ごせるように悩み出す。


不安なのも未来がそこにあるからであって、辛くて苦しいのも終わらないとわかっているから発生する負の感情だ。


だから僕は、未来を信じなくなれば、負の感情は消えるような気がしている。


人生最後に大きな幸せを必ずしももらえるとしたら、人生途中で幸せを感じる必要性というのは極めて小さい。


僕には人生最後に与えられる幸せがどんなに大きいのかは知らないが、最後というものだから大きい幸せなんだと思う。


その大きさにも及ばない小さな人生途中の幸せなんて、全体的に見れば求める程度のものではないのかもしれない。


それでも人間という生き物は、近くにある幸せを求めてしまう。


全体的に見て、どちらの方が大切なのか理解しているはずでも、実際選ぶ時が来たら、すぐに感じられる幸せを選んでしまう。


今の瞬間の僕や、あの大学生である彼の他に、人生最後の幸せの大きさと幸福度だけを信じ、人生途中の幸せなど不要だと思っている人間はいるだろうか。


そもそもどこに人生最後に大きな幸せを感じられると思う根拠があったのさ。


人生を賭けた論理性には、それなりの大きな根拠が必要だと思うが、僕はその根拠をまだ知らない。


彼にいつかそんなことも教えてもらいたい。







ゆっくりでいいから、人生の正解のヒントを教えてください。





あなたがいれば、






あなたといれば






僕は世界の中で1番幸せに生きれるような気がするんだ。






だからずっとそばにいてよ。


そう心から思ったんだ。 

拾った星が、輝くのなら。

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