テラーノベル
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こんにちは。僕はエコー。そして、僕がこうなったのには、ちょっとした理由がある。経緯ってほどじゃないが、今から説明させてもらいたい。
僕は今日も出社して、仕事をしていたんだ。何の変哲もない、それだけの一日……だと思っていたのだけれど、急にボスに呼び出された。
ボスはボス、名前は分からないけど、多分女性。
「あぁ、来たかい。エコー」
「来ましたけど、なんですか」
「私が運営しているデスゲームで殺し合いがなかなか起きない。恋愛感情を利用して殺人の教唆をしてきてくれないかい?」
「……はい?」
困った、ボスの頭がトチ狂ってしまったらしい。
「なんだいその顔は。私の気が狂ったとでも思っていそうじゃないか」
「そりゃそうですよね」
「狂ってなどいないさ。私は真面目だ」
ボスの顔を見る。嘘を言っているようには見えない。つまりそれは、本当に殺人の教唆をしろってことである。しかも恋愛感情を利用して。
やっぱり、気が狂っているとしか思えない。
そもそも、今ボスがやっているデスゲームって、最後の一人にならないと帰ってこられないんじゃなかったか?僕に死ねと?
「まぁ、安心しなさい。お前を参加者として送り出すことはしない。あくまで共犯者だ。──要するに、お前は死ななくていい」
「……信用できませんが」
「そこまで私に信用がないか? まぁいい、とりあえず行ってこい」
「なんて横暴な!」
抵抗は最後までしたものの、結局行くことになってしまった。僕の気弱さを、今は恨む……。
それで、今ここに居るって訳だ。そんなことより──他の参加者に全く歓迎されていないのが気になる。まぁ、そりゃそうか、途中参加なんてそんなもんだ。
とはいえ、恋愛感情を利用して殺人を起こすなら、早々に仲良くならないといけない……。
「……まぁ、良いわ。あんた、名前は? あたしはシャモア」
「おや、シャモア。自己紹介をしてあげるなんて──……」
「ダンテ、黙ってて」
「よかろう」
ダンテ、と呼ばれた青年は口を閉じた。そこまでしないといけないくらいうるさいのだろうか、僕には情報を喋ってくれた方が嬉しいから、黙らなくていいのだけれど。
「改めまして、エコー。あの子がシャモア、あれがダンテ、この……眠そうなのがアプリコット、私がナギットだよ」
「あ、は、はい、よろしくお願いします」
ナギット、と名乗った人はどこかミステリアスな雰囲気をまとっていて、一筋縄ではいかなそうな印象を覚える。
この人の攻略──……じゃなくて、恋愛感情を利用をするのはなかなか骨が折れそうだな、と思う。そもそも恋愛感情を抱いてもらえなさそう。
「まぁ、とりあえず、一旦好きに過ごしなよ」
ナギットはそう微笑んで、さっさと去って行ってしまった、アプリコットと呼ばれた人は既に寝ていて、シャモアと呼ばれた少女はため息をついてから帰って行ってしまった。
ダンテと呼ばれた子も、会釈をしてから部屋から出て行った。そのため、この部屋にはアプリコットと僕だけになった。
さて、誰の恋愛感情を利用するべきか。
「困ったなぁ……」
コメント
1件
おお、第1話読んだわ!これは面白い設定だね。ボスに「デスゲームで♡♡♡合いが起きないから恋愛感情利用して殺人教唆しろ」って無茶振りされるエコー、困惑が伝わってきて笑ったわ。途中参加で歓迎されないのも分かるし、ナギットのミステリアスさとか各キャラの個性が早くも立ってて気になる。デスゲーム×恋愛操作って斬新で続きめっちゃ読みたい🔥
晴空 めると 🌙