テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「ねぇ、めめ。それ…何、食ってんの?」
深澤が合鍵を使って、目黒の部屋に入ると
部屋の主が…何やらモグモグ食べている
「何って…たい焼き。ふっかが、さっき…楽屋で【俺先、食って…置いて来たから。めめも先帰って食べてて良いよ】って言ってたやつ…」
深澤の問いに…最後に残した、尻尾を食べて…
不思議そうな顔をして、そう答えた
「は?俺が買って来たのは【大判焼き】…そのたい焼き、一体何処から持って来た?」
そう言いながら、歩いて行って
冷蔵庫から紙袋に入った、大判焼きを持って来た
深澤が、目黒の家の合鍵を貰い
通い始めて…はや2年…
付き合い始めてからは、3年で…
目黒は、付き合い始めて約1年で…恋人を部屋に囲い込む様になった訳だ
そこからこうして、忙しい目黒を気遣い
深澤は、色々差し入れを持って来てくれる様に…
目黒は【会えるだけで嬉しいから】と伝えるが
そこは年上、最年長…
プライドがあるのか、深澤は…簡単には頷いてはくれなかった
「何処からって…。机の上にあったけど?」
「まさか、めめ…。俺の他に恋人が…?」
「居る訳ないだろ。ふっかだけ…」
不機嫌な顔をして睨んでやると
【ごめんごめん】と笑いながら、優しく頭を撫でてくれた
「それなら、これは…。誰が、ここに置いたんだろ?」
まだまだ、自分が買った物を忘れる様になるには…早過ぎる
疑惑のたい焼きは、すでに目黒の腹の中…
「………」
とりあえず、持って来た大判焼きを温めてやって手渡すと
これも受け取り、美味そうに食べた
「ほら、めめ。こっち来な」
俺達2人が、くつろぐ時は
大きめの3人掛けのソファーの、肘置きの部分を背もたれ代りに
俺の前に、めめを呼んでバックハグの状態で…抱き締めながら、寝そべるのが定番の体勢…
「ほら見て、可愛い」
「あぁ、確かに」
今夜も、2人でイチャイチャしながら
しばらく目黒のスマホで動物の動画を見て楽しんでいたが…
「…んっ。あれ?寝落ち?」
気付くと、目黒を抱き締めたまま寝ていた事に気が付いた
「おい!めめ、起きろ。寝るなら布団…」
ここで寝るのは身体に悪いと、声を掛けて揺り起こすが
「!」
目を覚ました目黒が
ソファーを飛び降り、四つん這いになり…
グーッと背中を伸ばして…しならせた
「めめ?どうし…っ……うわぁ!何?」
ソファーの上から声を掛けると
嬉しそうに飛び乗って来て、スリスリ身体をすり寄せて来た
『この動き、知ってる…。さっきの動画…』
寝落ちする前、2人で見ていた動画の中に猫の動画が沢山あって
それが、今の動きと酷似する…
「おい、めめ?」
肩を揺すると、その手を掴んで顎の下に持っていき
ゴロゴロ…気持ち良さそうに目を閉じる
「何だこれ?どういう事?…うわっ…!何、電話?」
その時、パニック状態の深澤の元に
タイミング良く、とある人物からの電話が掛かって来る
「もしもし、ふっか?俺だけど…」
声の主は、当然この状況には気付いていない
「あのさ、この前借りた本の続き…」
そこまで聞くと我に返り…
「ちょっ…ちょっと阿部ちゃん、こっち来て!」
思わず、阿部に助けを求めた