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【夢主の設定】名前:「〇〇」と表記します。
性別:男
階級:癸
呼吸:水の呼吸系統
今回は夢主ばかり喋るので地雷の方はお戻りください。というか夢主のほうが遥かにしのぶちゃんより話します。申し訳ない。解釈違いあるかもです。
↓本編
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朝、目が覚めると昨日の記憶が蘇る。心臓がドクリと音を放つ。きっと昨日のは夢だったのだ。そう思う。けれども、その日は不思議と体がいつもより良く動いた。昨日までより集中力も段違いだった。気がついた時にはもう夜で機能回復訓練は終わってしまっていた。夜までずっと動いていた筈なのに何故か動き足りない。不思議だ。昨日胡蝶様とお話ができたからだろうか。「恋」とは魔法のようだ。俺は暫くの間、ただひたすら走り込みをしていた。気がつくと深夜で、丁度昨日胡蝶様と会った時間くらいになっていた。
不意に、昨日の光景を思い返したくなり屋根に登る。今日はあまり月が出ていない。そして胡蝶様も隣にはいらっしゃらない。それでも今日は清々しい気持ちだ。このまま強くなっていくことができれば亡くなってしまった仲間の無念が晴らせるだろうか。いいや、俺が晴らしてみせる。そう心に強く強く誓う。立ち上がり、走り込みの続きをしようとしたその時肩に誰かの手が乗る。
「おや?また今日も夜更かしですか?」
胡蝶様だ。今日も会うことができるとはなんたる偶然だろう。嬉しさと驚きの余り数秒思考が固まるがなんとか
「なんだか今日は体の調子が良くて走り込みをしていました」
と素直に答える
「そうでしたか、君は頑張り屋ですね。けれど君は怪我人でしょう?まだしっかり休んでください。そうしないと治りが悪くなってしまいますよ」
と優しく言う。
「すみません。もう一周したら寝ますので」
俺はそう言い、屋根から降りてもう一周蝶屋敷の周りを走り出す。胡蝶様は「本当にあと一周だけですよ」と言いまた何処かへ行ってしまった。 俺は胡蝶様との約束を守り、一周走ると部屋へ戻り寝ることにした。
今日も朝日が登る。その眩しさで目が覚める。いつもはこんなに早く起きることなんてなかったのに不思議だ。最近、不思議なことの連続だ。俺は折角なので早速ウォーミングアップに走り込みをしようと思い外へ出る。今日は快晴だ。そのまま走り込みをし、今日も機能回復訓練にあたる。あと5日以内に機能回復訓練は終わり、俺はまた前線へ復帰する予定だ。なのでしっかりと気合を入れていつもより真剣に訓練に臨む。
それからそのような日々が経過し、気づけば前線へ復帰するまで残り1日となっていた。明日からまた前線。正直、また仲間を失ってしまうのではないかと考えると悪い想像ばかりしてしまう。それでも俺は強くなると決めたのだ。戦い続ける。鬼を一体でも多く殲滅する。これが俺たちの使命だ。今日も屋根の上に登り空を眺める。この屋敷へ居たのは 少しの期間だったが、俺にとって大切な思い出がある場所となった。そうしみじみ思いを馳せる。
「こんばんは、君は月が好きですね 」
胡蝶様の声がする。ここに居ると胡蝶様に会えることが少なくない。なので俺は自然と胡蝶様に会えるかもしれないという淡い期待もありここに座っていたのだろう。
「はい、とても。月を見ていると落ち着くんです。」
と答える。本当は胡蝶様と話していたら落ち着く。けれどそんなことを言う勇気は今の俺にはない。柱の皆様のように俺が強くなれたら言うことができるのだろうか。いや、今はそんな夢物語を考えないようにしよう。現実を見た時また虚しくなるだけだ。
「ふふ、そうですか。君は明日から前線、ですよね?頑張ってくださいね、では」
胡蝶様はそう言い残しまたいつものように消えてしまう。儚い人だと思う。やはり月のように遠い。先程まであんなに近くに居たのにもうすっかり遠い気がする。
「明日からまた頑張ろう」
そう呟いた。
続く。次回は那谷蜘蛛山が出てくる予定です