コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「みんな倒し終えたわね?」
「さすが素手でくまさんを倒した女だ。キル速度が段違いだな?」
「ほっとけば〜か。」
「それにしてもこのイベントのクマさん変でしたよね?」
「私らは倒すのに時間そんなに掛からなかったから分かんないけどそうなの?」
「アイツ口からビーム出してき たんだけど。」
「ブレスとかじゃなくてビームか?」
「ほら、私の左の肩貫かれて向こうの景色見えるでしょ?」
「ゲーム内とはいえ字面が怖すぎ…。」
「ということはセコルトはこの突然変異の敵がウヨウヨ出てくるストーリーになるわけだ。」
「そういえばファストルのストーリーってなかったよね?」
「ファスノルのストーリーは実はセコルトの次の話になるみたいなんですよね。」
「流れ的にはまずはセコルトとファストルの街道を開通させること。でこの後にファストル側からちゃんとしたストーリーイベントがあるらしいな。」
「セコルトクリアしないと発生しないから現時点ではチュートリアル的なのしかないわけだ。」
「とにかくコレでセコルトとファストルを繋ぐ街道を使えるようにしたからあのおっちゃんに報告しておかないとだね!」
「多分あっちについてもイベントあるんだろうけどな。」
「いやぁ!助かったよ渡る者よ!これでセコルトとファストルを自由に行き来できるようになったから商売も始められるよ!」
「それは良かったですね。」
「お礼と言ってはなんだがセコルトまでご案内したあと私の家でご飯でも奢りましょう」
「やったー!ご飯だご飯!!」
「このゲーム五感を使うので食に関してもかなり力が入っており、ちゃんと美味しい食べ物があるんですよ。」
「へぇー。私まだこの世界でご飯食べたことないなぁ。」
「ファストルにもお店がいくつか出てましてその中に美味しいスイーツのお店あるんですけどカロリー気にせず食べられるので幸福感を満たすにはピッタリですよ?」
「ルーマちゃんが何歳か分かんないけど美容に気を付け出すにしては早い気がするけどね。」
「女の子は幾つであってもスリムでいたいんですよプリンさん?」
「あー、コイツ食ってもそんなに体重増えない体質だから私らとは住む世界が違うんだよ。」
「女の敵ってやつだ!」
「それだけで何とか言われるの解せないですけど?」
馬車に乗りそんな会話をしながらゆったりとした時間を過ごしセコルトに着く頃にはゲーム内時間で夜になっていた。
そして話の通りおじさんの家でご馳走を味わい一泊泊まらせてもらうことになった。
「まさかそのまま泊めてもらえるとは思わなかったねぇ。」
「あのおじさん良い奴だな!」
「明日からはこの町で宿を見つけてそこを拠点に探索しましょうか。」
「恐らくまだこの章始まったばかりだからね。」
「ていうかあのクソ魔法使いは?」
「おじさんと一緒に片付けしてると思うよ。あぁ見えてお節介焼きだから彼女。」
「あんなに性格悪いのに…。」
「それは多分ベルノちゃんがミーシャさんにそういう態度を取ってるからだと思うよ?」
「あっちが先にそういう態度取ってきたから私もそうしてるだけだもん!」
「まだまだ子供だねぇ?」
「うっさい!暴力女!」
「ビッグベアと同じように拳で片付けてやろうか?」
「ひぇぇぇぇぇ!!? 」
「賑やかですね渡る者達は。」
「…馬鹿なだけですよおじさん。」
二階建てのそれなりに大きな家で二階に客間などがあり一階は彼の寝室やリビングにキッチンと至って普通の自宅であった。
そんな家のキッチンで食べたお皿を洗ったりしているミーシャとモブのおじさん。
「わざわざお皿洗いまで手伝ってくれるとは君はいいお嫁さんになるかもね?」
「馬鹿なこと言わないでください。私にはまだそんなの早いですから。それに家に泊まらせてもらってるんですからこれくらいはしないと割に合ってないでしょ?」
「いやいや、セコルトとファストルの街道を繋いでくれただけで十分だよ。」
「じゃあこれは私が個人的にやりたいからやってるってことで。」
「ふふっ、そうかい。ありがとうね。」
「…ときにおじさん。この街でなんか変わったこととかない?些細なことでもいいからちょっと聞いておきたくてね」
「変わったことかぁ…。しばらくファストルで足止めくらってたからなんとも言えないが強いていえばそうだなぁ………。『自警団』の姿があまり見えないことだな。」
「自警団?」
「一応ギルド側から手配された奴らがメインで活動してるんだがそれとは別で住民達が自発的にやってるんだ。ギルド側とも連携を取っており、街ん中の住民がよく使う場所は自警団が、街の入口や外回りなどいわゆる魔物達との接敵が多く予想される場所はギルド員が守るっていうのがセコルトの防衛方法なんだが…。」
「その自警団の数がセコルトを出る時と比べて減ってるって言うことですか?」
「そうだなぁ…。街ん中を中心に守るのが自警団だから命の心配は外回りをやって貰ってるギルド員と比べればそこまでのはずなんだが……。」
「もしかするかもしれないのでその辺私らが調べておきますよ。」
「何から何まですまないな。」
「いえいえ、これが私らのいる意味でもあるんでね!」
「そうしたらまずはギルドに行くといいですよ。酒場も兼ねてますので今話したもの以外の情報も得れると思いますので。」
「そんじゃあ明日はそこ目指すかな」