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主人公の前世、作者がプレイしたゲーム「rpg系」によくあるやつ。 ・『悪食』スキルを入手しました - 第2話『勇者と聖女~神託を受けた勇者』 - ンは、とある田舎で暮らしていた普通の少年であった。しかしある時、村長から告げられた言葉がきっかけで少年は―― ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 「お主は本当に良い男じゃな!」「……はぁ?」 それは突然だった。村の広場にて、俺の顔をまじまじと見ながらジイさんは嬉しそうにそう言うのだ。 いきなり褒められたので戸惑ってしまう俺だったが……それよりも気になるのはこの“褒める”という行為だ。 基本的に人間は他者に対し無関心であるというのが通説であり、だからこそ俺は自分が他人より優れていると思ったことはないし……ましてや初対面の人に向かって言う台詞じゃないと思うんだが? でも……なんだコレ? この感覚、なんか知ってるぞ。つい最近感じたばかりのような気がするんだけど……? 俺が内心そんな事を考えながら首を傾げていると、そんな俺の様子を見て老人は苦笑しながら口を開いた。 「……お前さんの場合は特殊みたいじゃなぁ。だが安心せい! お主は間違いなく優秀じゃよ!」「えっと……その……?」「それに、実は今ちょうど良かったんじゃよ。お前さんには是非やってもらいたい事があるんだ」「はい?」「お前さんも知っている通り、この世界には大きく分けて三つの種類が存在するのは知っとるか?」「……え、えぇまぁ……」 老人の質問に戸惑いながらも答える俺。 それに対して満足げに頷いた後、今度は右手の親指を立てて前方を指さすと説明を続ける。 「まず第一にお主が元居た世界とは違う別の世界から来た転生者だということじゃな」「あぁ……そういうタイプの奴なんですね。でも……それと俺に何の関係があるっていうんですか?」「……今から話す事はあくまでも儂個人の見解に過ぎないんじゃが……どうやらお前さんが来た世界は、お前がいた世界の過去ではないらしい。つまり異世界という事になるんじゃないかと考えているんじゃよ」「……ん? ちょっとよく分からないんですが……?」「まあ、そうじゃろうな。では順を追って説明するかのぅ……例えば、お主の世界にも魔法はあっただろう? アレと同じような感じの世界だとすると……この世界にもそういった物があってもおかしくはないんじゃよ」「言われてみれば確かに……」 老人の言葉を聞き、俺は納得するように頷く事で応えてから次の言葉を待った。 そして、次に出てきた言葉に思わず耳を疑う事となる。 「……それで本題なんじゃが……儂らがいる世界では既に“魔力”というものが存在していてのぅ。それらは主に二種類のパターンに分かれている」「……二つに?」 老人の口から出た予想外の言葉に驚き、俺は目を見開いたまま呆然とする他なかった。 だってそうだろ? 普通なら誰しも一度は必ず考えるであろう事を老人は全く考えていなかったんだからな……! しかし老人は俺の様子など気にせず話を続けた。「一つ目は自然現象や超能力といった科学的に証明できない不可思議な事象を起こす力を持つ者達じゃ」「じゃあもう一つは……?」「二つ目は魔素と呼ばれる万物を創り出す事ができる物質を生み出す者達の事じゃ」「……は?」 いきなり訳が分からない話になり始めた事に俺は困惑した。 そもそも“魔力”とか“魔素”とか“万物を生み出す”ってなんだよそれ!?……いや違うな。この際だから全部聞くしかねぇか。