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ある世界に1人の転生者(佐藤花音)がその世界を旅する物語の小説。 【完結】 - 第2話 異世界で生きるために(1) - ん…?夢か? 『もうそろそろ起きなさい!今日から高校生でしょ!』 誰だろうこの声は・・・俺の母親かな・・・?『いつまで寝てるんだい?早く起きて朝食を食べないと遅刻しちゃうよ』 目覚まし時計の音だ。 あれ、俺って一人暮らしじゃなかったっけ・・・?なんで目覚ましなんて音がなるのだろう・・・。 寝ぼけた意識の中、手探りで目覚まし時計を探すが見つからない。 布団の中は生温かった。 しかもなんだか頭が重い気がするし、身体中汗ばんでるし気持ち悪いし。『ほらさっさと起きなさい』『はいはーい今起きるよー』「やっと起きたわね。朝ご飯できてるから食べて行きなさいよ」「うーい。あ、今日の弁当は?」「今日は無いわよ。あんた、一昨日私が作ったお弁当食べ忘れたでしょう」「…あーそういえばそうだった!」「はぁーまったくしっかりしなさいよね。高校でもちゃんと作るんだからね。いい?」「了解です母さん」 ~通学路~登校途中俺は制服姿で歩きながら自分の事について考える。どうやら昨日から記憶があやふやだ。今朝食べた味噌汁の味も覚えていないくらいに・・・。何か手がかりがないかポケットを探ると紙切れが出てきた。紙にはこう書いてあった。