テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

憎

一覧ページ

「憎」のメインビジュアル

6 - 第6話 悪夢

♥

506

2022年04月01日

シェアするシェアする
報告する

俺が立っていたのは深い、深い湖の上。



…そこの見えない深淵の湖。


辺りは木々が生い茂っていて、鴉が留まっている。そして静かな風の音だけが流れていく。


月明かりに照らされたその景色は、幻想的ながらも、どこか不気味で、自然の力を体現したようなものだった。


瞬間、突如眠気が襲ってくる。


瞼を閉じると、空気が変わった。


そこは学校の教室だろうか…?綺麗に整頓された机や椅子。空っぽのロッカー、汚れひとつない黒板…。外は雨が降っているようだ。


(これは…夢か?)


そしてまた眠気が襲ってくる。



次に辿り着いたのは…

(え、あ…は?)


…俺の家。



横になって寝ている…。これは俺自身の視点か…?



…これは本当に夢か…?




そこで俺は机の上のゴミを見つけた。

(俺は今日寝室で飲食をしていない…夢…か…?)


ギッ…ギィッ…


…?


どこからが何かが軋む音が聞こえる。



…上だ。


…だが俺の家はアパートの2階…上の階なんて無いはず…。



俺はその時、

上を向いたのを後悔した。

「…は?」


そこにあったのは、首を吊った例の女の姿…。


前は遠くて見えなかった顔…。


月明かりに照らされたその顔は白目を向き、口元に大量に付着した血…。

唇はやはり生気を感じられない色をしている…。


人間、本当に怯えると声なんて出ない。ただその女と目が合ったまま、俺は硬直していた。



直後、彼女の口角が上がる。



☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎



何を言ってるんだ…!?





☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎☠︎…




ボソボソと何かを言っているようだが前回同様聞き取れない。




その恐怖はどんどん怒りへと変わった。




俺はそこで感情に身を任せ叫んだ。



「おい!何が目的なんだ!!俺につっかかって!俺が何したんだよ!!」




…彼女は体を小刻みに揺らすと鈍い音と共に視界から消えた。


…どうやら首の骨が折れた音らしい。

さらにその瞬間、俺の腹の上に衝撃が来る。


「うっ…!?ぐっ…!!」


彼女が俺の上に落下してきたのだ。



「おい…やめろ…。」



彼女はそのままズルズルとこちらへと向かってきた。


「やめろ…!」






やっぱ気づいてた。




彼女はそう言うと姿を消した…。



瞬間、俺は目覚め、体を大きく起こした。

この作品はいかがでしたか?

506

コメント

1

ユーザー

友達がふざけてめちゃくちゃいいね押したっての、これですか?

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚